ボーダーライン人格障害にみられる主な症状とその原因について

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ボーダーライン人格障害(境界性人格障害)の人は、なぜかはっきりとは分からない、ボンヤリとした不安や虚しさを心に感じている場合が多いといわれています。

自分の中に「たしかな自分」を感じられない、ということは、自分がいったい何者なのかわからない不安、心がからっぽに感じられる虚しさをもたらします。

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そういった不安や空虚さなどの気持ちが、ボーダーライン人格障害(境界性人格障害)の特徴となる様々な症状につながっています。

この「たしかな自分」がどういうことを意味するのかというと、「私はこういう人間」「これが私らしさ」など、自分の性格や価値観、考え方などを含めた「たしかな自分らしさ」といニュアンスと考えると分かりやすいと思います。

ボーダーライン人格障害にみられる主な症状について

ボーダーライン人格障害(境界性パーソナリティ障害)の人は、実にいろいろなパターンの精神症状としてあらわれます。

その症状の根底には、ボーダーラインの人たちが心の中にかかえている闇、不安や空虚さ、むなしさや孤独などの気持ちがあります。しんどい、つらい、悲しい、寂しい、といった気持ちになることが多く、また考え方もネガティブ思考になりやすいと言えます。

日頃いつもかかえている虚しさや倦怠感によって、どんな症状が現れやすいのか?もう少し詳しくみてみましょう。

他人を巻き込むボーダーライン人格障害の強迫症状

ボーダーライン人格障害の人は、たえず他人に確認や保証を求めたり「○○して欲しい」としつこく要求し続けたりして、周囲にいる他人を巻き込む傾向が強く現れます。いわゆる「巻き込み」です。

周囲の人を振り回す、ボーダーの巻き込みの代表例としては、友達や恋人に電話やメールを繰り返し何回もする、という行動が有名です。具体的には「今すぐ来てくれないと死ぬ」と電話やメールで相手を脅したりする、などの巻き込み行動です。

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自分が自分ではないと感じる「解離症状」

ボーダーライン(境界性人格障害)の場合、自傷行為(リストカット)をする傾向も高く、人数もかなり多いようです。

彼らが自傷行為(リストカット)をするとき、自分ではない自分が行っているように感じる「解離症状」がみられ、自分が自分ではない、と感じることもあります。

まるで他人事みたいに感じたり、自分のことを客観的に見ている風に感じたり、という声も少なくありません。

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”うつ”も多いボーダーライン人格障害

ボーダーライン人格障害(境界性人格障害)の人は、激しい感情や怒り、態度がコロコロ変わる、二極思考などが目立つのが主な特徴ですが、それ以外にうつ症状も多くみられます。

うつ状態になると、気分が落ち込み、自分は存在しない方がいい、価値がな人間だ、などといったネガティブな気持ちにおそわれます。仕事が手につかないほどの気持ちの沈み込みもみられますが、その多くは短期間に回復するようです。

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拒食・過食も多いボーダーライン人格障害

拒食、過食といった摂食障害の症状も、ボーダーライン人格障害(境界性人格障害)の人にみられる特徴のひとつです。

拒食ではそれまでに比べて食べる量が極端に減ったり、逆に過食ではガツガツとむちゃ食いをしたりして、その後に吐き出したりするケースがみられます。

こうしたボーダーライン人格障害の人の行動は、「自分の身体を大切にしない」という意味において共通しており、別のパターンの行動として「恋愛依存」や「セックス依存(性依存)」も似ている部分があると考えられます。

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ボーダーライン人格障害の症状の原因は何か?

未成熟なパーソナリティのため

機嫌良く過ごしていたかと思うと、急に不機嫌になるなど、境界性パーソナリティ障害の感情や気持ちは、めまぐるしく移り変わり、なかなか安定しません。

「安定した”不安定さ”」といわれるほど、気持ちや考え方、感情がぐらぐらと極端に揺れ動いてしまうのは、自分の心の中に「たしかな自分」を確立できていない、パーソナリティが未熟なままであることが関係しています。

「自分がない」という感覚は、本人に不安や虚しさなどの感情をもたらし、周りの人から見ると幸福感でいっぱいな風にみえても、良い状態はそうそう長続きはしません。

また、「自分はこういう人間だ」という一貫性もないため、その場その場の状況や、周囲の人の行動や言葉に影響されやすく、感情が大きく左右されてしまうのです。

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社会的、文化的変化が起こったため

未熟なパーソナリティを持つ人が増えている背景には、個人個人レベルだけでなく、社会的、文化的な変化も影響していると考えられています。

地域の共同体の中での結びつきに代表される「近所付き合い」が重要視されてきた時代から、技術革新が進んだ個人主義の時代へと移り変わり、様々な抑圧は薄らぎ、自由が尊重されるようになりました。

また、コンピュータの普及などによるネットを介したバーチャルな世界の広がりが、現実の世界でのリアルな経験を不足させてしまうこともあり、結果としてパーソナリティの成熟が未発達になっていることも考えられます。
 
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家庭や母親の機能の変化、世代間境界が希薄になったことも

家庭内での父親の存在が薄らいでいく一方で、子どもの世界のおける母親の存在が強大化したこともボーダーラインが増えている原因のひとつといわれています。

親世代と子どもとの間の境界があいまいになり、子どもが子どもらしく生きる世界を失うことにもなっています。

昔ながらの田舎スタイルとでも言えばいいのか、家に帰るとおじいちゃんやおばあちゃんがいる、といった三世代での生活スタイルは激減し、親と子だけの核家族での暮らしが主体になるなど、昔の時代と比べて家族構造が多様化・複雑化し、家族間の結びつきは弱くなり、近所付き合いにおいても大きく変化してきています。

家族や近所付き合いといった身近な生活シーンにおいて、近い人間関係が変化してきたことが、未成熟なパーソナリティの増加の原因とも考えられています。

また、経済成長の結果、仕事や職種もたくさん増え、その人なりの生き方の選択肢が増えたことで、逆に迷うこともも増え、「自分とは何か」「私はどんな人間なのか」という答えを見つけにくくなる人が増えてきています。

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