100 ももしきや〜 |歌の意味・解説・翻訳【百人一首】

100 ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり 【順徳院】

読み方(ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり)

出展「続後撰和歌集」

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意味「100 ももしきや〜」

宮中ん古く荒れ果てた軒先に生えているしのぶ草を見るたびに、朝廷が栄えていた昔を懐かしく思う。

作者:順徳院とは?

この歌の詠み手の順徳院(じゅんとくいん)は、第84代天皇です。父親は百人一首の第99番歌の詠み手:後鳥羽院です。

鎌倉幕府に対して承久の乱を起こしましたが敗れ、佐渡に流されました。

解説「100 ももしきや〜」

「ももしき」は、天皇がいる場所、宮中を意味します。

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「しのぶ」は、「忍草」と「昔をしのぶ(なつかしく思う)」の掛詞です。

「忍草」は、軒先に生える草で、この歌では、衰退してしまったことを表しています。

この歌は、今は武士の世の中で天王制も衰退してしまって、昔が恋しいなぁ、という歌になります。

第99番歌と第100番歌は、天皇の力が弱くなった鎌倉時代に島流しにあった天皇の歌でせつない想いがこめられています。

「も」から始まる歌は2首

「も」から上の句が始まる歌は、この歌と第66番歌の二首です。二文字目で決まるので「二字決まり」に歌といいます。この歌は「桃ーなお余り」と覚えると覚えやすいですね。

66 もろともに ー はなよりほかに
100 ももしきや ー なほあまりある

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