LD(学習障害)の子どもへの教え方は、教室ではどんな工夫がいいの?
LD(学習障害)の子どもがいるクラスでは、授業中など先生の教室内での対応もよくテーマにあげられます。
LD(学習障害)の子供にあわせた指導のやり方はいろいろあります。
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こうした工夫は、LD(学習障害)の子供だけでなく、教室内のほかの子供すべてに対する配慮につながります。
工夫しだいで、子どもの理解度、やる気は上がるのです。
LD(学習障害)の子どもに分かるように教えること
LD(学習障害)の子どもたちが普段過ごす通常学級でこそ、様々な指導の工夫がなされるのが理想的です。
通級指導教室は一週間に最大8時間までですから、LD(学習障害)の子どもの学習理解度を上げるには、通常学級での取り組みが欠かせません。
通常学級では、子どもの理解を促す工夫はもちろんのこと、教室全体を落ち着いた雰囲気にするのにも効果があります。
LD(学習障害)の子どものサポート | 学校の授業での伝え方の工夫
学習が進まない理由は、子どもによって違います。
子どもの認知のクセ、集中力の状況によって、伝え方の工夫、LD(学習障害)の勉強面での必要なサポートは異なります。
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①指示は分かりやすく
「プリントが終わった人は、先生に出して体育館に行って」と一気に話すのではなく、内容ごとに分けて言ったり、黒板に書くなど、LD(学習障害)の子どもにも分かりやすく伝えます。
【例】
・プリントをやる
・先生に出す
・体育館へ行く
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②注意を促す
LD(学習障害)の中でもとくに集中力が弱い子どもには、大切なことを言う前に、こちらに子どもの注意を向けさせましょう。
「はい!A君、よく聞いて!」
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③教室の中を落ち着いた雰囲気にする
教室を落ち着いた雰囲気にするのは、ADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもの指導でもよく用いられる方法です。
教室の飾りを少なくして落ち着いた雰囲気にすると、子どもの気が散るのを未然に防げます。
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④前の方に座らせる
先生の近くに座った方が、子ども勉強に集中しやすくなります。
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また、指導する側としても、LD(学習障害)の子どもの学習の様子に目を配りやすくなります。
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⑤答えられる質問をする
子どもの理解度に合わせた質問をするなど、LD(学習障害)の子どもが発表できる場面を積極的につくります。
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⑥教材を工夫する
LD(学習障害)の中でも書き取りが苦手な子どもには、授業の要点をまとめたプリントを補助的に使って書き取りの負担を軽くしたり、読み取りが苦手なら、図を使ったり、あいまいな言い回しを避けるなど工夫することも効果的です。
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いろいろな方法で伝える
言葉で伝えるだけではなく、身振り手振り、図を使って説明すると、よりわかりやすくなります。
また、言葉で伝える場合にも、明確に、具体的に伝えます。
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問題のレベルに幅を持たせる
LD(学習障害)ではない子どもたちでも、学習の理解度は一人一人異なります。
ある程度レベルに幅のある問題が用意されていると、授業の中で子どもに達成感を感じさせられます。
こうした対応は、LD(学習障害)の子どもに限らず、教室内にいるすべての子どものニーズに応える指導につながります。
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◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授である上野一彦先生執筆・監修の「LD(学習障害)のすべてがわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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