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LD(学習障害)のコミュニケーション能力をあげる「ソーシャルスキルトレーニング」

周りの人とのコミュニケーション(ソーシャルスキル)は、社会で生活し、対人関係を築くために欠かせない基本的な知識です。

LD(学習障害)の子どもは、コミュニケーションの能力が身につきにくい傾向があります。

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社会で必要な基本的なコミュニケーションスキルを養う

以前は、学習能力(アカデミックスキル)とは異なり、コミュニケーションなどのソーシャルスキルは集団生活の中で自然に身につくと考えられていました。

しかし、最近ではLD(学習障害)のために、ソーシャルスキルの習得がうまくいかない子どもや、あるいは自信がなくてコミュニケーションがうまくできない子どもがいるなどの問題があることがわかっています。

コミュニケーションスキルなどのソーシャルスキルは、自立した社会生活に欠かせません。

「通級指導教室」では、ソーシャルスキルに困難のある子どもたちのために、あいさつの仕方など、人とのつきあい方、コミュニケーションのとりかた、ルールやマナーなどの指導が行われています。

頭で理解し、身体で自然とできるようになる

挨拶をしたり、お礼を言ったりする決まりを頭で理解し、そして自然にできるように、少しずつ段階を踏んで学んでいきます。

①言葉やテキスト、モデリングで学ぶ

言葉だけではわかりにくい子どももいるので、子どもの理解力に合わせて、カードや文章を使って学びます。

モデリングといって、人のお手本を見て学ぶのも効果的です。

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②教室でやってみる

教室で先生と、または子ども同士でお礼や挨拶の練習をします。

場面を設定して、役割分担をきめて練習したり、ゲームやプリント練習など、子どもの認知のクセに合わせて、いろいろな方法で行います。

③フィードバック(ふり返る)

子どものやっている様子を見て、よいところはほめ、直すところを伝えます。

ほめるときは、どこがどのようにいいのか具体的に伝え、直すところは「こうするといいよ」と前向きにアドバイスします。

④いつでも、どこでもできるようにする

教室の外でも、学んだことをできるようにします。

まわりの大人は良い手本になるように

ソーシャルスキルを学んでいる子どもにとっては、外の世界すべてがお手本となります。

子どもにとって見て学ぶことは多く、まわりの人がよい例を示すことが大切です。

廊下であったとき「おはよう」と声をかけたり、笑顔で話すなど、子どものお手本となるよう心がけましょう。

また、子どもは、悪いお手本もまねしてしまいます。

イライラしているときにあいさつを無視するなど、ちょっとした行動でも、子どもはまねしてしまう恐れがあるので注意しましょう。

環境を整える

ソーシャルスキルには、環境が深く関わります。

周囲の人が気をつけると、良いサイクルが生まれます。

通常学級

朝や帰りの挨拶、授業の礼など、ソーシャルスキルを磨く場面はたくさんあります。

子ども同士

ソーシャルスキルが未熟な子どもは、からかわれたりしやすいので、その点での指導が欠かせません。

家庭

学校で学んでいることを家庭が理解し、協力体制をつくりましょう。

子どもが落ち着いてソーシャルスキルを発揮できる雰囲気づくりも必要です。

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