自己愛性人格障害の発症は生まれつきの性格が原因?
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)になる原因は何なのでしょうか。
実は、今の研究段階では、自己愛性人格障害の発症原因が何なのか、についてはまだはっきりとは分かっていません。
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自己愛性人格障害に原因については、様々な説がありますが、その中に「生まれながら、先天的な性格が原因(気質的な素因による説)」があります。
性格が自己愛性人格障害の原因
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)の原因は性格だ、という説があります。
パーソナリティ障害の権威カーンバーグによると、生まれながらに持っている性格(気質)に環境的な影響が加わることで、不健全な、ときに病的な自己愛がつくられていくといわれています。
そして、本人の思い通りにならない出来事をきっかけにして、自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)の問題が表面化するのです。
病的な自己愛は先天的な性格(気質)が大きな原因
病的な自己愛がうまれる原因は、生まれながらの先天的な性格による影響が大きいという説があります。
例えば、先天的な性格が攻撃的だったり、衝動が強い傾向があると、その性格をベースにして理想の自自己イメージがつくられていきます。
認めたくない自分の欠点は他人の責任にして、理想の自分のイメージばかり大きくなっていきます。
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そこに自己愛的な親が加わると、親の影響を受けて子供も自己愛が強くなり「特別な子供」といて扱われて、まわりの人との関わりも乏しくなりがちです。
その結果、成長して大人になった頃には、自己中心的、傲慢でわがまま、自分勝手で、周囲の評価を過剰に気にして、攻撃的になりやすくなり、自己愛性人格障害になってしまうのです。
まわりの人は振り回されたり、巻き込まれたり、困っているのですが、自己愛性人格障害の本人は気にもしません。
ただ、自分の思い通りにならない出来事に直面したり、自尊心が低下する状況に遭遇すると、精神的な問題を抱えて病院を受診する場合もあります。
他の要因も自己愛性人格障害の発症に関係している
【状況】
まわりの人が自分の思い通りに動いてくれる状況だと、本人は何も困ることがない。思い通りにならない出来事に直面してはじめて自己愛性人格障害の問題が表面かする。
【人間関係】
目の前にいる相手の気持ちを考えず、自分のことばかりを考えて自己中心的な行動が多いため、人間関係でのトラブルがおきやすい。
【本人の能力】
自己愛性人格障害の本人が平均よりも高い能力をもっている場合には、問題が起きにくい。逆に軽度の発達障害をともなうケースでは、パーソナリティのかたよりが起きやすい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
生まれつきの性格が自己愛性人格障害の原因ではないか、という説についてまとめてみました。
実際には、他にもたくさんの説があり、どれもまだ仮説段階で「これが自己愛性人格障害の原因」と特定することはできませんが、性格も無関係ではなく、それなりに大きな影響を与えているようですね。
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