統合失調症の受診は何科?精神病院、総合病院、クリニック、どこがいい?
統合失調症の疑いがある場合、何科を受診すればいいのでしょうか。
また、精神病院や総合病院、街のクリニックなど、いろいろありますが、どこがいいのか、どう違うのか、と疑問を持たれる人も多いと思います。
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統合失調症はどこで診察をうければいい?何科を受診するのか?
統合失調症は、いわゆる「精神科」の病気です。
精神科の医療機関には、精神専門病院、総合病院の精神科、精神科クリニックなどがあります。
入院の可能性がある場合は、入院施設のある精神科専門病院がいいでしょう。また、身体の病気を併発している時は、内科などがある総合病院が便利になります。
比較的病状が軽く、学校や仕事帰りに寄って通院したいという場合は、駅前などになる精神科クリニックが利用しやすいと思います。
あまり遠い病院だと通院するのがつらくなるので、なるべく家や会社から近くの病院に通うことをおすすめします。
風邪を引いたら内科、ケガをしたら外科、虫歯ができたら歯医者に行くように、心のバランスを崩したら迷わずに精神科を受診しましょう。
その際は、日本精神神経学会の認定する専門医(精神科医)のいる施設で受診することをおすすめします。
精神科専門病院
・入院施設がある
・専門性が高い
・リハビリプログラムが充実している
総合病院の精神科
・身体の病気がある時はすぐに検査してもらえる
・脳波やCT、MRIなどで脳の器質的な疾患をみつけてもらえる
精神科クリニック
・学校や仕事帰りに気軽に通院できる
・比較的、夜遅い時間まであいている
・地域に密着しているので通いやすい
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病院の精神科などで診察を受ける時のポイント
自分にあった医療機関を決めたら、早めに受診することが望まれます。
統合失調症のスムーズな診察のためには、いくつか注意することがあります。
できれば、統合失調症患者のつきそいの人(主に家族)と一緒に受診すること、です。
つきそいの理由は、「考えがまとまらない」「話がそれてしまう」といった統合失調症特有の症状が、診察や治療に影響を及ぼすことがあるからです。
本人と付き添いの家族と、別々に話を聞くことでより正確な診断につながります。
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病歴や生育歴を聞かれることもある
また、他の精神疾患と区別するため、生育歴を聞かれることもあります。
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可能な範囲で、子ども時代からの病歴や、特徴的なエピソードなどを事前にまとめて受診するといいでしょう。
かかりつけ医からの紹介で受診する場合や、入院を要するために病院を変わる場合は、紹介状を書いてもらい持参することが大切です。
【スムーズな診察のためのポイント】
・付き添いの人と一緒に受診する
・生育歴をまとめておく
・紹介状を持参する
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統合失調症の早期回復には早期発見が重要
日本人の死亡理由の上位を占める「がん」の場合、早期発見・早期治療は、今や常識といえます。
実は、身体疾患と同様、精神疾患も早い段階での病気の発見、治療や支援はその予後を大きく左右するのです。
医療現場では「早期発見」が大変重要視されており、可能であれば病気のごく初期段階のARMS(発症危険状態)から治療を始めるのが望ましいといわれています。
発見と治療が遅れると、回復の遅れ、自殺リスクの増加、勉学や就労などの社会生活の中断、予後の不良など様々な問題が生じます。
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発症後3年以内の治療開始が理想的
最新の研究結果によれば、統合失調症による脳の器質的な変化は、発症後2〜5年間に急速に進むことがわかっています。
そのため、発症してから3年以内に治療を始めることが理想的とされています。
少しでも異変を感じたら、できるだけ早めに精神科の看板を掲げる医療機関への受診が大切です。
統合失調症をはじめとする精神病でも、早期発見、早期治療が症状改善につながります。
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◆この記事は、東邦大学医学部精神神経医学講座主任教授、東邦大学医療センター大森病院メンタルヘルスセンター長である水野雅文先生執筆・監修の「ササっと分かる統合失調症(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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