発達障害の大学生の支援は?卒業できるor中退が多い?
発達障害の場合、知的障害がないため、大学まで進学する割合も増えてきています。
その中で、成績優秀で大学卒業する人もいれば、大学生活に馴染めず、残念ながら中退してしまう発達障害の人もいます。
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発達障害の大学生には自主性が必要
小学校、中学校、高校までは、クラス単位になり、授業も必須科目の時間割に沿っておこなわれます。
しかし、大学に入学するとほとんどの学部・学科では、自分で授業を選択し、単位の取得を自分自身で管理するようになります。
教室の規模も大きいものだと100人を超えるような授業もあり、教室の移動も多く、小中高と大学ではかなり違うシステムに変わります。
発達障害の大学生の場合、年齢も上がってきていることもあり、家族やまわりの人が口出しする割合も減り、本人の自主性に委ねられることが増えてきます。
二次障害に注意?発達障害の大学生活
発達障害の大学生においては、二次障害に注意する必要があります。
授業の選択、単位の取得だけでなく、友達をつくるのが苦手な傾向がある発達障害の場合、学校生活の悩みを相談したり、わからないことを友だちに教えてもらったりすることが難しく、壁にぶつかってしまうこともすくなくありません。
高校から大学に進学すると、一気に本人の自主性が求められるようになり、それを発達障害の大学生はストレスに感じやすく、二次障害の問題が起きることもあります。
例えば、体がだるい、朝起きられない、やる気がでない、頭痛、腹痛、微熱が続く、自尊感情の低下、抑うつ感、ネガティブ思考など、様々な症状があらわれやすくなります。
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中退や退学が多い?発達障害の大学生
大学生活は、発達障害の人にとって心理的ストレスになることも多く、うつ病や不安障害などの二次障害にも注意が必要です。
場合によっては、発達障害の大学生が、大学を中退、退学してしまうケースもあります。
これらは発達障害の人の意思が弱いことが原因ではなく、発達障害の場合、新しい環境になじめないつらさや孤独感が大きい、ということです。
大学入試センターでも発達障害の支援が受けられる?
大学入試センター試験において、聴覚障害や視覚障害がある受験生に対して、試験のときに不利益がないように特別な配慮がおこなわれています。
これらの配慮は、視覚障害や聴覚障害だけでなく、発達障害の受験生にも適用されるべきだ、という動きもあり、2010年の大学入試センター試験から、発達障害の受験生に対しても特別措置が認められるようになりました。
特別措置の内容は、試験時間の延長、別室での受験、拡大文字による出題、マークシートではなくチェック式の解答用紙
などいろいろな措置がありますが、障害の程度によってそれぞれ異なってきます。
大学生活の悩みは学生相談室を利用する方法も
各大学によって状況は変わりますが、学生相談室が設置されていて、医療関係者、臨床心理士、大学職員などが配置されています。
中には発達障害に詳しい知識をもつ職員もいるので、大学生活についてのアドバイスを受けることも可能です、
また、大学では自分で授業を選択して必要な単位を取得するため、単位不足になることがないように相談するのもひとつの方法です。
また、人間関係の悩みや大学での過ごし方まで、学生相談室では様々な悩みに対応してくれるので、発達障害の大学生も遠慮することなく利用するとよいでしょう。
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