【発達障害】中学卒業後の進路は?高校は全日制or定時制or通信制?

義務教育終了後の進路選択においては、原則的には本人の意思を尊重して決定することが望まれます。

ただし、発達障害の子ども本人の能力や適性とかけはなれていると、挫折してしまうことにつながりかねません。

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発達障害の生徒の場合、中学卒業後の進路はどのような選択肢があるのでしょうか。

中学卒業後の進路について【発達障害】

発達障害の場合、中学卒業後の進路には、次のような選択肢があります。

■全日制高校
朝から夕方までの一般的な高校。普通科、商業科、工業科、農業科など。

■定時制高校
定時制高校には、午前部、午後部、夜間部がある。勉強と仕事を両立したい人に向いていて、就業期限は4年間。

■通信制高校
通信制高校では、スクーリング(面接)で週に1 ~2回の登校でよく、必要単位を取得すれば高卒資格が取得できる。コミュニケーションが苦手な人でも学習しやすい形態。

■専門学校
工業、商業、農業、医療、福祉、服飾デザインなど、分野は多岐にわたる。卒業後は普通の高卒と同じように扱われる。

■特別支援高等部
小学校、中学校時代に、通級や特別支援教室に通っていた生徒が高等部に進むケースが多い。卒業後の就職のため、工業、商業、農業などの実務的な学科が設置されている場合も。

■フリースクール
フリースクールは主に不登校の生徒の受け皿として設置されたもの。私的機関なので高卒資格を取得できないところが多いが、中には高卒資格を得れるスクールもある。

■就職
現代では、高卒は当たり前というのが一般常識となり、中学卒業後に就職するケースは多くないが、障害者雇用枠での就職やパートタイパートして仕事をする人もいる。

進路選択は能力や適性を考慮して決めるようにする

発達障害の子どもの場合、中学校卒業後の進路選択では、普通の定型発達の子どもよりも難しい点があります。

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進路選択は本人の希望や意志を優先するのが原則ですが、発達障害の子どもは、自分の能力や適性について客観的に見つめるのが苦手なため、簡単に進路を決定したり、現実離れした選択をしてしまうこともあります。

例えば、テレビで見た芸能人のようになりたいからとオーディションに応募したりするケースもあります。

台本通りにセリフを喋ったり、指示通りに動くことは得意であっても、想像力がなければ俳優として活躍するのは難しいといえます。

また、高校を選ぶときにも、通学で好きな電車に乗れるから、学校の設備が好きだから、などの理由で進路選択してしまうケースもあります。

このように安易に進路を決定してしまうと、高校入学後に様々な問題が生じ、不登校やひきこもりになってしまうおそれもあります。

進路選択は本人の意志を尊重するのが基本ですが、まわりの人のアドバイスを聞きながら、得意なこと、苦手なことなど総合的に考慮して、より可能性のある進路を選ぶようにしましょう。

高校進学の際の注意点は?

中学卒業後、高校への進学を希望する場合には、学校の特色をチェックしておいたほうがよいでしょう。

発達障害の子どもの特性や能力に合っていることも進路選択の基準のひとつにいれておくことがオススメです。

たとえば、自閉症スペクトラムの生徒は、コンピューターや機械など論理的で規則的な分野を得意とする傾向があります。そうした場合は、工業高校や専門学校に進学するのもひとつの選択肢です。

また、志望校がある程度決まってきたら。一度学校見学をしておいたほうがよいでしょう。学校の特色にうまく適応できるか、馴染めるか、ということも重要な点です。

学校見学することで、入学後の高校生活への不安も軽くなり、受験にもリラックスして取り組めるようになるでしょう。

また、学校見学の際には、学校の先生や生徒の様子だけでなく、発達障害への支援体制についても確認しておくことが大です。

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