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加害妄想の強迫性障害とは?加害不安、加害恐怖について

・すれ違った人を傷つけたのではないかと気になり心配する。

・誰かをケガさせたのではないか、衝動的になにか悪いことをしてしまうのでは思う。

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こういった加害妄想(加害不安・加害恐怖)が頭から離れなくなる症状の強迫性障害があります。

誰かを傷つけたのでは、という加害恐怖に苦しむ強迫性障害のタイプ

強迫性障害の中の種類のひとつ、加害恐怖に苦しむ人は、実際には何もしていないので、何度確認しても誰かを傷つけたり、危害を加えた事実は見出せません。

実際に誰かを傷つけたけではありませんが、加害妄想(加害恐怖や加害不安)が消えず、「自分が気づかなかっただけではないか」と、かえって不安が高まっていくこともあります。

そして、際限のない確認行為が始まってしまうのです。

加害恐怖(加害妄想)の実例

・自転車を運転していて、なにかをひいたのではないかと気になり、何回もバックミラーで確認したり、気になる現場に戻る。

・陶器やガラス製品を扱っている売り場に行くと、品物を落としてしまいそうでこわくなるため、売り場に近寄れない。

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加害妄想の背景にある確信のなさ

強迫性神経症の加害恐怖(加害妄想)「自分はだれにも危害を加えていない」ということを自分に言い聞かせるために、何度も確認行為をします。

ですが、何度確認しても、本人はなかなか確信が得られず不安が解消されません。

【加害妄想の例】
何度も振り返り「誰も倒れていない」「騒ぎは起きていない」と確認する。

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不安は一時的に解消されても、すぐまた誰かに危害を及ぼしたような気がしてくる。

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「強迫観念」
自分がとんでもないことをしでかすのではないか、気づかないうちにしたのではないか、という強いおそれを加害恐怖という。実際には犯していない罪の意識に苦しむ。

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加害妄想の強迫観念例

・刃物で自分や人を傷つけそうでこわい
・自分の不注意で誰かがケガをするのでは?
・代金を全額支払わないでごまかしたのでは?
・車で人をひいたかもしれない
・やろうと思ってもいないのに、つばを吐きかけそう
・衝動的に人を突き飛ばしそう
・お店の商品を壊してしまうかも

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加害妄想の具体例【強迫性障害】人混みを歩くときに何回も後ろを振り返る

26歳の会社員のケース。

以前、歩道で自転車にぶつかり、ケガをしました。その後、今度は自分がだれかぶつかりケガをさせたのではないかというおそれが、頭の中を襲うようになりました。

人通りの多いところや、子どもやお年寄りとすれ違う際にはとくに恐怖が強くなり、振り返ってばかりでなかなか前に進めません。何度確認しても恐怖は消えず、毎日が苦しくなってきます。

カバンが当たって誰かを傷つけたり、転ばせたのでは!?と、待ちですれ違った人を傷つけていないかと不安でたまりません。後ろを何度も確認するため、なかなか目的地につけないこともあります。

加害妄想が重症化すると、人ごみを避けたり、外出をいやがるようになることもあるので注意が必要です。

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