【強迫性障害の特徴】考えすぎる、こだわりが強い
強迫性障害は、強いこだわりの病気ともいわれまています。
誰でも、ふと不安になることはありますが、普通はしばらくすると忘れることができるものです。
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ですが、強迫性障害では、強い不安にとらわれ、不安感を振り払う行為をせざるをえなくなり、普通の生活に支障をきたすようになります。
考え方と行動へのこだわりに苦しむ強迫性障害
強迫性障害は、こだわりの病気です。
自分でも「考え過ぎ」「やりすぎ」という自覚があるにもかかわらず、考え方を変えたり、行動をやめることができなくなります。
まわりの人は「わかっているならやめればいい」と思いますが、本人も「やめたいのにやめられない」状態が続き、やめられればどんなによいかと思っています。
本人にとっても、どうしてもやめられず、苦しい状況に陥っているのが強迫性障害の特徴です。
誰でも不安にはなる
「〜したらどうしよう」「〜してしまったかもしれない」などと思い、急に不安になることは誰にでもあります。
なぜ強迫性障害になってしまうのか、脳の研究が進むにつれて詳しく分かってきました。
ふと思い浮かんだ考えが、気になって仕方がない経験を持つ人は多いものですが、そうした考えを捨て置けなくなり、こだわりが増していくことが、強迫性障害の入り口です。
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突然不安になる侵入思考とは
自分の置かれた状況や行動にかかわることなどについて、突然、頭に浮かんでくる考えを「侵入思考」といいます。
健康な人でも、何らかの侵入思考を体験したことがある人は、8〜9割に達すると言われています。
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【侵入思考の例】
・暖房、ストーブ、電気を消し忘れて火事になるのではないかと心配したことがある。
男性62%
女性79%
・ドアの鍵をかけ忘れ、泥棒が家の中に忍び込んだのではないかと心配したことがある。
男性65%
女性77%
・トイレの便座や水洗レバーに触れて、伝染病に感染するのではと心配したことがある。
男性40%
女性60%
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・運転中に、歩行者や動物を引いてしまったのではないかと心配したことがある。
男性51%
女性46%
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侵入思考から強迫観念へ
ふと頭に浮かんだ考え(侵入思考)に不安や心配を覚えても、「まぁ、だいじょうぶだろう」「気にし過ぎることはないだろう」と適切に判断できれば、大きな問題にはなりません。
健康な人は「火の始末や戸締まりはちゃんとしたはず」と考えられ、心配顔を引かずに生活できるのです。
しかし、強迫性障害の人は、侵入思考を重大視し「考えすぎ」とかたづけられず、最悪の事態を連想し、さらに不安が強まります。
【侵入思考が強迫観念になる】
↓↓↓
【強迫行為が徐々にエスカレートする】
↓↓↓
【強迫観念がいっそう強まってしまう】
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強迫性障害の悪循環
侵入思考を過大評価すると、強迫観念へと変わっていきます。
強迫観念は強迫行為を生み、さらに強迫行為が強迫観念を大きくさせるという悪循環の始まりです。
【考え方のこだわり】
「ばかばかしい」と思う一方で、どうしても思い浮かんだ考えにとらわれてしまい、頭から離れなくなる。
【行動へのこだわり】
不安を解消するための行動をとり、一時的に不安は小さくなる。しかし、しばらくすると同じ不安が頭をもたげてくるため、同じ行動をくり返す。
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