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アレルギーとチックは、よく似た症状が出る病気

子どもに普段と違う言動がみられるようになったときは、はじめから「チックだ」と決めてかからず、まずは身体的な原因はないか確かめておきましょう。

チックと症状が似ている病気は多い

チックの中には、風邪やアレルギー性の病気で起こる症状に似ているものがあります。

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また、てんかんや発達障害、強迫性障害などが背景にある場合もあれば、以下のような病気で、チックに似た症状がおこることもあります。

チックが始まった当初は、それが本当にチックなのか、それとも別の原因があるのか、見分けるのは難しいものです。

気になる症状が長引く場合には、原因を調べておくといよいでしょう。

原因となる病気があれば、その治療が必要です。

特に日常生活に困ることがなければ、経過を見守っていけばよいでしょう。

チックとアレルギー

アレルギー症状のある子どもは、チックと同じような動作をくり返すことがあります。

ほかの運動性チックや音声チックがなければ、アレルギーの可能性も考えておきます。

【目】
目の周囲のかゆみから、まばたきをくり返す。

【鼻】
鼻炎があって、鼻をクンクン鳴らしたり、ブタ鼻をする。

【呼吸器】
たんがからみやすく、咳払いをくり返す。

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チックと症状が似ている病気

先天的な原因をもつ病気などで、チックに似た症状を示すことがあります。

ただし、いずれもあまり患者数が多い病気ではありません。

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舞踏病

全身または身体の一部分に不規則な不随意運動が起こり、落ち着きがなくみえる。
顔面に起きると表情がくるくる変わったり、舌を出すような動きになったりする。
原因はさまざまだが、踊るような歩き方になることから、舞踏病とよばれる。

ハンチントン病

舞踏病のような症状を示し、人格に変化があらわれたり、うつ状態を引き起こしたりする。
通常は30〜50歳での発症が多いが、20歳未満でも発症する場合もある。

ウィルソン病

銅の代謝に異常があり、肝臓、脳などに銅が沈着する病気。
ジストニア、舞踏病のような症状をはじめ、さまざまな症状を起こす。
薬で銅の排出を促す治療を続ける。

向精神薬の副作用

薬の副作用として、口をもぐもぐさせるなどの不随意運動があらわれたり、手がピクッと動いたりする症状が出る場合がある。

フェニルケトン尿症

先天的な酸素欠乏が原因でアミノ酸のひとつ、フェニルアラニンの代謝が阻害され、さまざまな症状が生じる病気。
新生児期の尿検査で発見できる。
治療はフェニルアラニンを摂取しないように食事療法を続ける。

ジストニア

特定の筋肉が硬直したり、ねじれたりする結果、けいれんが起きたり、顔にチックのような症状があらわれる。
遺伝子の異常や先天性の代謝異常などが原因。

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