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アスペルガーのこだわり例【身体にさわられることを嫌がる】

アスペルガー症候群などの広汎性発達障害は、「強いこだわり」がひとつの特性といえます。

このこだわりには、本人でもどうしようもない感覚の偏り、過敏性が関わっています。

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アスペルガーの子どもは独特の感覚を持っている

寒い冬に薄着で平気な人もいれば、部屋の中にいても寒がる人がいるなど、感覚には個人差があり、人それぞれ大きく違います。

この感じ方の違いが、アスペルガー症候群の子どもでは極端に現れてきます。

そのことを意識しないで生活し、アスペルガーの子どもと暮らしていると、生活に支障をきたし問題となる場合があります。

本人も自覚がなく、悩んでいる場合が多い

アスペルガー症候群や自閉症などの広汎性発達障害のこだわりの中で特に多いのが、聴覚と触覚の過敏性です。

テレビの音を嫌がったり、ほっぺなど自分の身体にさわらることを嫌がり逃げるなど、拒否反応を示します。

その結果、テレビを見れない、入浴できないなど、普通では考えられないようなトラブルにつながります。

わがままだ、神経質な子どもだ、と誤解されがちですが、それは発達障害のひとつの特性です。

アスペルガーの本人も訳がわからず困っているので、嫌がることは強要せず、子どもの感覚にあった育て方を考えましょう。

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感覚が過敏で悩んでいる

人は誰でも、嫌いな音や、触られるのが苦手なところがあるものです。

しかし、アスペルガー症候群の子どもでは、それが顕著にあらわれます。

嫌いな音楽があったり、機械の音を苦痛に感じたりします。

感覚過敏の表れ方は、人によってそれぞれまったく異なり、さまざまな要素が組み合わさっている人もいます。

聴覚

アスペルガーの場合、音に対して敏感な子が多い。
耳に障害があるわけではなく、感じ方の違いがある。

・大きな音を嫌がる
・機会音に不快感を持つ

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触覚

さわること、さわられることに過敏な反応を示す。
家族に身体を触られることを嫌がる子も少なくない。

・入浴、洗髪を嫌がる
・手がベタベタすることを嫌う

視覚・触覚・味覚

視覚や触覚、味覚に偏りがみられる子もいる。
感覚のどの面に特性があるか、本人の話をよく聞かないとわからない。

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・目に入るものを追ってしまう
・特定の食べ物以外食べない

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髪や肌に触れようとすると嫌がって騒ぎだす

アスペルガー症候群の子どもの場合、朝起きて顔を洗うときや、夜に風呂に入るとき、肌にふれられることを嫌がります。

普段から手を握ったり、ほおをなでたりすることもできるだけ避けようとします。

【本人の気持ち】
「さわられるのは怖いし、気持ち悪いよ」

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【対策方法】身体に触れる前に予告する

子どもの身体にふれずに生活していくことはできませんが、無理をすれば本人が傷つきます。

まずは、アスペルガーの子どもの苦手意識を理解した上で、身体にふれる前にひと言告げたり、絵で示したり、ふれ方を工夫して少しずつ慣れさせましょう。

前もってひと言呼びかければ、本人にも心の準備ができて、さわられることへの抵抗がやわらぎます。

自分でやらせる

自分で洗髪したり、身体を洗ったりできるように教える。
洗い方を自分で調整できるようになる。

急にさわることは避ける

唐突な接触にならないよう気をつける。
声をかけたり、子どもの目に入る位置から近づいたりする。

少しずつ慣れさせる

できることから始める。
手でふれあう、短時間だけさわるなど、抵抗の少ないことから慣れていく。

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