思春期のアスペルガーの性的関心、性的興味への対処法は?
アスペルガー症候群の子どもが思春期、青年期へと成長したときに、大きな問題となるのが、性についての意識、性的関心です。
思春期でのデリケートな話題に、アスペルガーの子ども本人は、まわりにうまく気をつかうことができず、性的興味から問題に発展することがしばしばあります。
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小学校高学年ころから始まる性の意識
小学校高学年になり、10歳前後になると、男女を問わず、異性に対する意識が芽生えはじめます。
更衣室が分かれたり、彼氏や彼女ができ、異性とつきあう人が現れたりして、日常生活のなかに性の話題が増えてきます。
アスペルガー症候群の子が性に対して正しい知識を持ち、人前で失礼のないようにふるまうことが大切になります。
性的関心、性的興味が高くなり始める小学校高学年をめどに、アスペルガー症候群の性の問題を、家族で考え始めましょう。
正しい性の知識を
アスペルガー症候群の子どもは、人の気持ちを察することが苦手な傾向があります。
そのため、思春期においても、友達がさけている話題でも、はっきりと口にしてしまうことがあります。
アスペルガーの子の性の話題を見過ごしていると、人前で裸になったり、人が嫌がる性的な発言をするなど、問題が起きやすくなります。
時機が来たら、正しい性の知識を伝えることが必要なのです。
子どもがひとりで悩まないように
性の問題は親にとっても子にとっても言い出しにくいことです。
しかし、その話題をさけていると、子どもは性の正しい知識がないためにひとりで悩み、不安や恐怖を抱えてしまいます。
まわりの大人の協力が必要なのです。
異性を怖がる
異性を意識し始めたとき、その気持ちをもてあまし、異性との交流に恐怖を感じてしまう子がいる。
ひんしゅくをかう
性の問題を意識しないまま育つと、性的な話題を大声で話して、友達からひんしゅくをかうことがある。
性衝動に悩む
思春期になり、性衝動を感じるようになったとき、自分がおかしいと考えこんでしまう。
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正しい知識を教える
大人が隠し事をすると、子どもは性の問題を誤解したり、悪いことだと考えたりします。
なにもかも伝える必要はありませんが、社会生活に支障をきたさないよう、必要な知識は沿い得ましょう。
性の知識を教える
性衝動や性行動について、正しい知識を伝える。
学校の性教育だけに頼らず、家族でも話すことが必要。
男女の違いを教える
思春期以降、男女の違いが出てくることを伝える。
身体的な違いや、更衣室が分かれるなど。
父と母で協力
男性から話した方が抵抗のない話題と、女性の方がよい話題がある。
役割分担をするとよい。
悪いことではないと説明する
性的興味、性的関心は、悪いことではないことを説明する。
男女がともに暮らすことの大切さを聞かせる。
人前でしてはいけないことを伝える
性に関する行動を人前でしないよう指示する。
公の場で性器にふれてはいけないなど、具体的に教える。
将来について話す
恋愛、結婚など将来のことを話し合う。
本人が希望をもって暮らせるよう、悲観的な話はしない。
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家庭での話し合いに抵抗を示す場合は?
性の問題が恥ずかしいことだと感じて、親や家族でそれを話し合うことに抵抗する子がいます。
子どもが嫌がるのに無理に話そうとすると、性への苦手意識を強めてしまいます。
その場合は、兄弟や年上の友達から説明してもらうことも選択肢のひとつです。
それで抵抗が少なくなれば、家族での話し合いもできるようになります。
また、保健室の先生に協力してもらうのもひとつの方法です。
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