ボーダーライン(境界性人格障害)の人がすぐ怒る原因とは?

ボーダーライン(境界性人格障害)の人がすぐ怒る原因とは?

ボーダーラインといわれる「境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)」の人が持つ特徴的な症状としてあげられるのが「すぐに怒る」ことです。

現在、診断基準であるDSMにおける診断名は「境界性パーソナリティ障害」とされていますが、一昔前までは「境界性人格障害」と呼ばれていました。

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また、境界は英語では「ボーダーライン(borderline)」と表記されていることもあって、「ボーダーライン症候群」「ボーダーライン人格障害」などと言われることもあります。

他にも最近では、英語表記の「Borderline personality disorder」の頭文字をとって「BPD」と呼ばれることもあります。

・境界性人格障害
・境界性パーソナリティ障害
・ボーダーライン人格障害
・ボーダーライン症候群
・境界例
・BPD
と、いろいろな呼び方がある境界性人格障害(ボーダーライン)ですが、なぜすぐに怒ったり、ささいなことで急に怒り出したり、激しい怒りの感情をあらわにするのでしょうか?

今回は、ボーダーライン(境界性人格障害)の人がすぐ怒る原因や要因について考えてみたいと思います。

すぐに怒る病気?境界性人格障害(ボーダーライン)

境界性人格障害(ボーダーライン)と聞くと、すぐに怒る人、キレやすい人、というイメージを持つ人も少なくありません。

それくらい境界性人格障害の人は、たいしたことじゃなくても「すぐ怒り出す」とまわりの人は感じているのです。

その怒り方も普通の怒り方ではなくて「気が狂ったのか」と感じてしまうほどに激しいものです。

境界性人格障害の子どもがいる家では、家族に対して(特に母親)怒りをぶつけるケースが多く見られます。

母親に対して「うるさい!」「大嫌い!」「私なんてどうでもいいんでしょ!」と暴言を吐いたり、物を投げたり壊したり、ひどいときは殴る蹴るの暴力に発展してしまうこともあるほどです。

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見捨てられたくない、という恐怖や不安

境界性人格障害(ボーダーライン)の特徴である「激しい怒り」の感情の背景には「人から見捨てられるかもしれない」という恐怖や不安があります。

この恐怖や不安は「見捨てられ不安」とも言われ、境界性人格障害(ボーダーライン)の情緒不安定さと深い関係があります。

怒っている時の行動や言動からすると想像するのも難しいくらいに、心の中で「見捨てないで」とおびえているのです。

その点から考えてみると、あの激しい怒りは、実は「私を見捨てないで!」というせつない心の叫びとも考えられます。

怒りの裏側には、不安や恐怖という弱々しい想いが隠れているのです。

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→ボーダーラインにみられる主な症状とその原因について

何に怒りを感じるか、人によって理由が違う

境界性人格障害(ボーダーライン)の人の怒りの引き金やきっかけとなるのは、他の人にとってみれば「ささいなこと」や「たいしたこと」じゃない場合がほとんどです。

家族にとっては理不尽に思える理由であったり、単なる本人の思い込みや勘違いであるケースが多く、「なぜ、こんなことでそんなに怒るのか分からない」とまわりの人は思うものです。

例えば、

【恋人に対して】
仕事の予定は全部キャンセルして。
明日から、旅行に行きたい。
できないの?なんで!どうしてよ!

【医師に対して】
「調子が良さそう」って?
先生は私のことを見捨てたんだわ!
最低っ!

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【親に対して】
お母さんのせいで、私は未来をつぶされたのっ!
私なんていなくなればいいと思ってるんでしょ!

と、急に激しく怒りだすことがあります。

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怒る理由は誰かにかまって欲しいからなのか?

確かに、境界性人格障害(ボーダーライン)の人は、自分をかまっていて欲しい、自分を受け入れて欲しい、という気持ちがとても強いです。

かまって欲しいという欲求が十分に満たされないと、常に強い欲求不満になり、それがささいなことをきっかけに爆発して、感情がコントロールできなくなってしまいます。

まわりから見ると、外見上は”怒り”の感情がみられ激しい言動や行動をしているのですが、境界性人格障害の本人の心の中では怒りの気持ちだけではありません。

心の中では様々な感情がグルグルと渦巻いています。

境界性人格障害(ボーダーライン)の人は、激しく怒りながら「私を見捨てないで!」と心の中では泣いていることが多いのです。

そう考えることができると、あれは怒っているのではなく不安がっている、と捉えることもできます。

境界性人格障害の怒りには、心の深い部分にある「見捨てられるかも」という不安や恐怖を、怒りという形で相手にぶつけてしまう、というメカニズムがあります。

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境界性人格障害は自分を感情を上手くコントロールできない

このように、境界性人格障害(ボーダーライン)の場合、自分は他人に受け入れられないのではないか、愛されていないのではないか、見捨てられるのではないか、という大きな不安や恐怖があります。

その影響もあり、心の中に湧き上がってくる様々な感情を自分ではコントロールできず、「怒り」の形でしかうまく表現できないといった特徴がみられます。

境界性人格障害(ボーダーライン)の人の心の底には、怒りだけでなく、怒り、さみしい、不安、孤独、むなしい、空虚さといった様々な感情がまじり合っています。

そうした感情を、急に怒り出す、暴れる、物を投げる、暴言を吐く、かんしゃくを起こす、興奮して泣き叫ぶ、という典型的なあらわれ方をはじめ、いろいろな行動で表現するのです。

その行動の奥には「自分を愛して欲しい、見捨てないで欲しい」という強い想いがあります。

だからこそ、攻撃の対象は家族や恋人など身近な人になることが多いのですが、あの凄まじい攻撃に絶えるのは大変です。

結果的に相手が逃げ出したり、離れていってしまって、ボーダーラインの本人がますますつらい状況に追い込まれてしまうことも少なくないのです。

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