発達障害の子どもは処理速度が遅い?2つ以上のことができない
発達障害の子どもの中には、情報処理能力に問題があり、処理速度が遅いケースもみられます。
一度に複数の情報を処理するのが難しく、2つ以上のことができなかったり、頭が混乱してしまうこともあります。
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同時に2つ以上のことができない
発達障害の子どもは、情報の処理速度が遅く、同時に2つ以上のことや作業ができないことが多くみられます。
例えば、学校の授業中に「教師の話を聞きながら、ノートを書く」など、何かをしながら別の行動をする、という作業は発達障害の子どもにとって、とても困難といえます。
食事中にテレビを見ると、テレビを見ることにだけ集中してしまい、食事が全然終わらないこともしばしばあります。
また、朝着替えている最中に話しかけられたり、電話が鳴ったりすると、そちら側に気をとられてしまい、靴下を片方だけしか履かずに登校してしまう、といったケースもあります。
このように、発達障害の子どもが2つ以上のことができないのは、本人の性格や要領の悪さが原因ではありません。脳の情報処理能力に問題があり、複数の情報を同時に処理することができないため、情報処理速度が遅くなってしまうのです。
複数の指示を一度に出されると、頭が混乱してしまう
情報処理能力に問題があり、複数の情報を同時に処理できなう発達障害の子どもは、一度にたくさんの指示を出されると頭の中が混乱してしまうこともあります。
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例えば「このプリントに記入してから、体操服に着替えて、体育館に集合してください」といったように、一度に多くの指示を伝えると、発達障害の子どもは何を言われたのか理解できなくなってしまいます。
そして、周囲のクラスメイトの行動を見ながら自分も行動することになり、まわりよりもいつもワンテンポ遅くなってしまうことになります。
学校の宿題についても、複数の教科で宿題が出されると、どれから手をつければいいか分からなくなって混乱してしまい、結局宿題ができない、という状態に陥ってしまうこともあります。
発達障害の子どもへの指示の出し方
情報処理速度が遅い発達障害の子どもへの指示の出し方は、一度に複数の指示を出すのではなく、「一回にひとつだけ」と教師は心がけましょう。
ひつめの指示を理解して従えたら、次の指示を出す、というように、ひとつずつがポイントです。
また、指示の内容を正確に理解できているかどうか、本人に復唱させて確認することも大切です。
早く、すぐ、といった表現の言葉は発達障害の子どもには理解しにくいため、「5分」といったように具体的な数字で伝えた方がよいでしょう。
学校の宿題に関してもどれから手をつければいいか分からない場合には、教師に優先順位をつけてもらうのもひとつの方法です。
【具体例】2つ以上のことができない発達障害
・授業を聞きながらノートが書けない
・電話をしながらメモすることが苦手
・一度にたくさんの指示を出されると、頭が混乱する
・どの作業から始めればいいか分からなくなる
・会話の時にも、相手の服装や髪型が気になると、話の内容がまったく耳に入らなくなる など
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