親や教師はアスペルガーの子にどんな対応・対策をすればいい?
得意なことと不得意なこと、その両方が親や家族、教師や友達といったまわりの人に受け入れられれば、アスペルガーの子どもの悩みは軽減します。
子どものありのままの状態を受け入れ、適切にサポートすれば、あとは自分の力で成長していきます。
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受容する(受け入れる)ことが何より大切
アスペルガーの子どもが不得意なことには協力をし、得意なことはちゃんと評価するようにしましょう。
例えば、計算問題が得意なことをほめられると自信がついて、計算以外の他のことにも意欲が持てるようにもなります。
まわりの人に受け入れられることが、アスペルガー症候群の子どもの自信と安心につながり、豊かに成長していくことができます。
【できたことをほめる】
アスペルガーの子どもに欠点や問題があっても、その中に良い点があったらそれをほめる。
喜びを共有する。
【全員で協力する】
一人がリーダーとなってアスペルガーの子に対応するのではなく、みんながそれぞれの役割を担い協力する。
【環境を整える】
落ち着かない部屋、騒音、危険な道具など、日常生活に悪影響がありそうな要素を生活から減らす。
【仲間をつくる】
子どもが孤立しないよう、友達や仲間と出会う機会をつくる。
無理をせず、本人の希望に合わせた交流をサポートする。
【共通理解を持つ】
保護者も教師も、共通の意識・理解をもって子どもと接する。
まわりの人の一貫した対応がアスペルガーの子どもに安心感を与える。
親や教師、まわりの人が共通認識を持つことが大切
アスペルガーの二次障害を防ぐためには、子どもの周りにいる大人が協力態勢を築くことが大切です。
正確な情報を全員で共有し、同じ目標を持って対応していくサポート態勢が必要です。
家族と教師が同じような意識で受け入れてくれれば、子どもは常に安心することができます。
【本人】
自分の特性を理解し、ひとつひとつの言動が周囲にどのような印象をあたえるか、できるだけ意識する。
【家族】
自分だけの問題ととらえず、多くの人に協力を求める。
家族の力には限界があることを理解する。
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【第三者】
学校、学習塾、習い事などで子どもが定期的に関わる人には、可能な限り理解してもらう。
誰にでも障害を告げた方がいいというわけではない。
誤解を受けないよう、慎重に話す必要がある。
トラブルが続くと自信をなくして対人恐怖になることも
アスペルガー症候群の二次的な問題には、いじめを受けることや不登校などがあります。
アスペルガーの特性についての悩みが、子ども自身の劣等感やストレスにつながり、さらなる被害を招く場合がるので注意しましょう。
早期支援の重要性
苦手なことや苦手科目は、子どもでも大人でも、誰にでもあるものです。
多くの人は、それを努力や工夫によって克服しますが、アスペルガーの子は、がんばっても特性を変えることはできません。
そのため、苦手なこと・苦手科目に対処することができず、ずっと悩みをかかえ続けてしまうこともあります。
イラストや図を使う学び方が自分にあっていると気づくことができれば、グングン成長していくことができるのですが、それは簡単なことではありません。
なかには独学で学ぶ子もいますが、通常はアスペルガーの子どもは周囲のサポートが必要です。
周囲のサポートが足りなかったり、間違ったしつけや、トラブルや失敗を何度も繰り返すと、子どもに苦手意識と自分への不信感が芽生えます。
そうならないためにも、少しでも早く支援を始めることが望ましいのです。
適切な支援は理解することから始まる
適切な支援は、家庭や友達、教師がアスペルガーの子どもの特性を理解し、その言動の裏に悪気がないと知ることからはじまります。
その背景を理解した上で、アスペルガーの子とのコミュニケーションや対応を考えていきます。
正しい理解が広がれば、アスペルガーの二次障害は防げるのです。
強いショックがフラッシュバックの原因に
広汎性発達障害の子どもは、親や先生から叱られたり、友達に怒鳴られたり、精神的に強いショックを受けると、その経験を忘れられなくなる場合があります。
その後、同じような状況になるとツラかった体験を思い出し、ショックを再体験するようになります。
その現象を「フラッシュバック」といいます。
子どもが心の傷を負い、フラッシュバックに襲われないよう、二次障害を起こさない子育てを心がけていきましょう。
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