やめさせるだけでは治らない?自傷行為・リストカットの克服
親や家族、彼氏や彼女、恋人や友達など、周囲の人は「とにかく自傷行為(リストカット)をやめさせなければ」と思いがちです。
ですが、問題行動の背景にある心理的な問題に目を向けなければ、本当の意味での回復にはなりません。
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自傷行為(リストカット)の問題行為だけを無理やり止めても意味がなく、また自傷行為(リストカット)を繰り返すことになってしまいます。
自傷行為(リストカット)の背景にある3つの問題
リストカットなどの自傷行為は、心理的な問題のうち、氷山の一角のようなものです。
自傷行為(リストカット)をやめさせるために大切なことは、根本的な問題を解決することです。
問題行動を引き起こす背景にある本当の問題の存在に目を向けることが、自傷行為(リストカット)の克服への近道になります。
リストカット(自傷行為)の背景にある心理的問題は、大きく次の3つの種類に分けられます。
①対人関係の変化、状況的要因
・せっぱつまった状況
・きっかけとなる出来事
・流行
②パーソナリティの特性
・攻撃的、衝動的な行動パターン
・不安定な感情
・自己評価が低く、自分を責めやすい
③うつ病、アルコール依存症、統合失調症など
・抑うつ症状
・自殺したいという気持ち
・罪悪感
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リストカット(自傷行為)の原因や要因の分析は専門家に任せる
自傷行為(リストカット)の背景にある心理的問題に目を向けることは、改善・克服には大切なことです。
ですが、原因や要因の分析は医師やカウンセラーなど専門家の仕事です。
リストカット(自傷行為)の原因の追究、理由の分析は、親や家族、彼氏や彼女の恋人、友達などの周囲の人がすべきことではありません。
周囲の人は、ちゃんと本人の話を聞くこと、そしてリストカット(自傷行為)から見えてくる問題に対応することが必要です。
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自傷行為(リストカット)の克服には、目に見えないことこそ重要
リストカットをはじめとする自傷行為は、「あてどなく漂っている」という点でも似ていることから、氷山に例えられることがよくあります。
目に見えている氷山部分より下の見えない部分には、自傷行為(リストカット)の原因や要因が隠れています。
自傷行為は多くの場合、突然おこなわれることが多く、本人が主体的に選んだ行為とは言い難い性質があります。
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→どんなカウンセリングが行われる?自傷行為(リストカット)の治療
自傷行為(リストカット)をやめさせるには
自傷行為(リストカッと)を減らす要因のひとつに、本人も周囲も責任をもって行動を選ぶ習慣をつけることがあります。
「責任」というとおおげさかもしれませんが、リストカット(自傷行為)をやめさせるためにすべきことは、特別なことではなく、普段の生活の中にあります。
自傷行為(リストカット)をやめさせるためには、感情に振り回されるのではなく、冷静に落ち着いて考え、言葉を選ぶこともそのひとつです。
本人も周囲も、普段から自分で考えて、自分の責任で行動を選ぶ姿勢をもつことが大切なのです。
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→自傷行為(リストカット)への対応は?周囲の人はどう対処すればいい?
本人と取引は絶対にしないこと
「リストカットをやめないと、○○をしない」などと取引をするのは、自分の行動の責任を相手におしつけることになり、コミュニケーションをゆがめてしまいます。
本人に責任ある行動をとらせるためには、周囲の自分の行動に責任をとらなくてはなりません。
・同じ行動を誘発する
自傷行為を条件にして、相手の行動をコントロールしようとすると、本人もまた自傷行為によって周囲の人を動かそうとするようになってしまいます。
・できること、できないことの境界があいまいになる
お互いが自分の行動に責任をもたないと、できること、できないことをしっかり決めておくことができず、適切な対応が難しくなります。
・責任転嫁になる
相手の行動によって自分の行動を変えるのは、自分の行動の責任を相手に押し付けることになります。
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