リストカット、自傷行為の克服・改善のポイントは距離感?
自傷行為(リストカット)の改善、克服するためには、家族や恋人などの周囲の人が、本人とほどよい距離感と冷静さを保って接することが大切です。
本人と周囲の人とが近すぎたり、逆に遠すぎたることがよくあります。
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適切な距離とは、相手を尊重しつつ、必要なときにはすぐに手を差し伸べられる距離です。
お互いのためによい距離を保つこと
程よい距離を保つと言っても、リストカットや、本人の激しい感情を目の当たりにしたときにはなかなか難しいことと思います。
時に近く、時に少し引いて接するうちに、次第にお互いに程よい距離をつくれるようになります。
ほどよい距離感の目安は、相手だけでなく、周囲の人も自分のことを客観的に見られるかどうかです。
「接しているときに自分のペースを守れるか」「相手の気持ちを思いやり、尊重できているか」を自問できるくらいの距離が、ほどより距離と考えられます。
周囲の人は、本人から少し距離を置くと、相手の感情に振り回されたり、巻き込まれてしまうことを防ぐことができます。
本人にとっては、依存しすぎることなく、必要なときに援助を求められるという安心感をもたらします。
相手を一人の人間としてみることができる
時に周囲の人は、本人を助けなければならない、と感じることがあります。
しかし、少し引いて適切な距離をおくと、「物事には、助けられる部分と、自分で何とか乗り越えなければならない部分がある」と考えられるようになり、自分のすべきことが見えるようになります。
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できることをする
できること、手伝えることは、それぞれの立場や能力の範囲内で積極的に行いましょう。
やったりやらなかったりムラがあると、本人との関係を悪化させてしまいます。
遠すぎ、近すぎは回復を妨げる
本人と周囲の人との距離が近すぎると依存を招き、遠すぎると思いやりを示すことができなくなります。
ほどより距離感を保ちながら関わることが大切です。
遠すぎると非難や批判をぶつけがちになる
本人と周囲の人の距離が遠すぎると、本人に絶望感や孤独感を与えることになったり、適切なかかわり合いができません。
嫌悪感や拒絶感が高くなり「バカなことをした」と本人を責めたり、「そんなことは解決にならない」と批判して突きはなすような距離感は、本人の気持ちを思いやり、手を指しのべるには遠すぎる距離になります。
近すぎると依存を強める
本人と家族や恋人、友達などの身近な人との距離が近すぎると、本人が依存しやすくなってしまいます。
周囲が「原因はすべて私にある」「自分が助けなくては」という思いを持ってしまい、近い距離で関わっていると、本人が自分の力で乗り越えることを妨げることになり、場合によっては依存につながることになるので注意しましょう。
同情しすぎるのもNG
リストカットなどの自傷行為をした本人に対して、周りの人が過剰に同情してしまうと、リストカット(自傷行為)を繰り返すことになる可能性もあります。
本人の「つなぎとめておきたい」という気持ちを誘い、周囲の同情をつなぎとめておくために自傷行為を誘発する危険があるので過度の同情には気をつけましょう。
ただひたすらに支えたり、過保護な接し方をするだけでは、本人が問題に向き合い、葛藤を解決する機会を奪い、本当の意味での克服、改善から遠のいてしまいます。
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