社会不安障害/あがり症になりやすい性格と体質について

極度のあがり症「社会不安障害」は心の病気のひとつです。

そのため、人前でうまく話せないのは「内気な性格だから」「消極的だから」「緊張しやすい体質」などでかたづけられるものではありません。

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とはいえ、あがり症(社会不安障害)になりやすい性格や体質があるのは確かです。どんな性格や体質の人が病気になりやすいのでしょうか。

あがり症になりやすい性格や体質とは?【社会不安障害】

社会不安障害(あがり症)の原因は、過去の失敗体験や恥ずかしい思いをした経験がトラウマになって発症します。

ですが、過去の失敗体験がトラウマになる人と、トラウマにならない人との間には、本人の性格や不安体質が関係しているといえます。

例えば、幼い頃から対人恐怖を抱きやすく、まわりの人からどう見られているか、自分がどんな風に思われているか、を必要以上に気にしてしまい、人が多くいる場所では話せなくなる、家族以外の人との人間関係が苦手、など、対人関係におけるストレスや不安感が強いほど、社会不安障害(あがり症)になりやすいといえます。

そういう点からみると、あがり症(社会不安障害)と本人の性格や体質は無関係ではなく、あがり症になりやすい性格や体質があると考えられます。

社会不安障害/あがり症の人に多い性格傾向

・責任感が強い
・心配性
・発言に気を使う
・真面目な性格
・人によく思われたい
・人前でしゃべるのが苦手
・完璧主義

年齢は関係ない?【あがり症・社会不安障害】

社会不安障害(あがり症)の発症は、思春期の年齢に多い傾向がみられますが、思春期の若い時期にだけ発症するわけではありません。

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幼い子供や学生の頃は、家族と一緒に生活する時間が長く、社会不安障害(あがり症)の問題が表面化しにくい場合もあります。

そのため、社会人になって初めて、会社の上司や初対面の人とコミュニケーションをする機会が増えるようになり、社会不安障害(あがり症)の症状があらわれるケースも少なくありません。

また、自分が病気だと気づかないまま高齢になり、退職後に診察を受けて診断されるまでずっと知らなかった、というケースもあります。

社会不安障害の危険信号について

社会不安障害の発症は、思春期まで時期に発症することもあれば、高齢になるまで気付かないこともあります。それぞれの時期における不安体質のサインには次のようなものがあります。

赤ちゃん・乳児期

知らない人を見ると激しく泣いて、泣き止まない。普通、人見知りは思春期頃まで続くとされていますが、大人になっても人見知りを引きずっていると「社会不安障害(あがり症)」になりやすい。

幼稚園など幼児期

親と離れるのを嫌がり、幼稚園や保育園に行くことができない。親や家など愛着を感じている人や場所から離れるときに感じる不安を「分離不安」をいう。場合によっては、頭痛、腹痛、吐き気などの症状があらわれることもある。

小学校・中学校

からからわれるのが怖くてトイレに行けない。自意識が芽生え始め、他人の目を気にするようになる年齢。人前での失敗て意見から「また失敗するかもしれない」という予期不安がうまれ、回避行動につながることも。

高齢期

人との関わりが持てず、変わり者を思われてしまう。ずっと病気の存在に気づかず、これは自分の性格だと思い、苦痛を我慢していたり、対人コミュニケーションを避けてきたため、人とうまく関わることができない人が多い。

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