80 長からむ〜 |歌の意味・解説・翻訳【百人一首】
80 長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へ 【待賢門院堀河】
読み方(ながからむ こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ)
出展「千載和歌集」
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意味「80 長からむ〜」
あなたの愛情が長続きするかどうかはわかりません。あなたと逢って別れた今朝は、私の黒髪が乱れているように、心も乱れて物思いに沈んでいます。
作者:待賢門院堀河とは?
この歌を詠んだ待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)は、平安時代後期の女性の歌人です。
百人一首の第77番歌の作者:崇徳院の生母である待賢門院(たいけんもんいん)に仕えました。
結婚して子どももできたのですが、待賢門院にしたがって出家した、という説もあります。
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解説「80 長からむ〜」
この歌は、恋人と過ごした翌朝、恋人かおくられた「後朝の歌(きぬぎぬのうた)」に対する返歌です。
「長からむ心」は、相手の男性の末長く変わらない愛情のことを意味しています。
「乱れ」は、黒髪の乱れと、心の乱れとを重ねて表現しています。黒髪は、当時の美人の条件でもありました。
男の人とともに夜を過ごし、男の人が帰った後、朝になって相手の男性を思い出して心が乱れている、という意味にうたですね。
楽しかった気持ちと、このまま男性が来なくなったらどうしよう、というふたつの気持ちで乱れている様子を、黒髪が乱れた様子に重ねてあらわしています。
「なが」から始まる三字決まりの歌
上の句の最初が「なが」の二文字から始まる歌は、この歌ともう一首、ぜんぶで2首あります。三文字目で決まる「三字決まり」の歌になっています。
80 ながからむ ー みだれてけさは
84 ながらへば ー うしとみしよぞ
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