47 八重葎〜 |歌の意味・解説・翻訳【百人一首】

47 八重葎 しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり 【恵慶法師】

読み方(やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり)

出展「拾遺和歌集」

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意味「47 八重葎〜」

多くの雑草が生い茂っているこの屋敷は、訪れる人は誰もいないけれど、そんなところにも秋だけは来ていたのだなぁ。

作者:恵慶法師とは?

恵慶法師(えぎょうほうし)とは、平安時代の歌人で、播磨国(現在の兵庫県南西部)の僧侶でした。

第40番歌の作者:平兼盛や、第48番歌の作者:源重など、当時の一流の歌人とも交流が深かったといわれています。

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歌集としては「恵慶法師集」が残っています。

解説「47 八重葎〜」

この歌は、京都の鴨川の西にある河原院で詠まれた歌です。

ひとが誰も訪れない寂しい場所だけど、秋は来ていたんだな、という意味の歌ですね。

「秋」はさびしさの象徴でもあり、そのさびしさを味わうのが風流とされていたのです。

「八重」は、「何重にも」という意味で、「むぐら(葎)」はアカネ科のつるの雑草です。

暗記のときは下の句が似ている歌に注意

第92番歌「わが袖は〜」は、下の句がこの歌と大変よく似ています。間違えないように気をつけてくださいね。

47 やへむぐら ー ひとこそみえね
92 わがそでは ー ひとこそしらね

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