【発達障害】指導計画の作成について|特性に合わせた目標設定を
発達障害の支援において、生徒ひとりひとりの特性や実態を把握したら、それらに基づいて今後の指導契約及び目標を設定していきます。
発達障害の子どもに合わせた指導計画を作成し、より充実した支援につなげていくのです。
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発達障害児の指導計画の作成について
特別支援教育の対象となる発達障害の子どもについては、把握した情報や専門家のアドバイスを参考にしながら「指導計画」を作成して、実際の指導に生かし、支援をおこなっていくことが求められます。
発達障害の指導計画は、生徒の問題行動や発達の遅れが目立つマイナス面にだけフォーカスするのではなく、今後伸ばしていける能力や特性についても、発達障害本人の性格や人格にも配慮しながら、様々な観点から子どもの成長の可能性を探っていく姿勢が大切です。
目標設定は短期的な目標と長期的な目標を
指導計画を作成する際、発達障害の子どもにとっての短期目標と長期目標を設定していきます。
短期目標は例えば1学期のうちに達成した目標、長期目標は1年間での目標などになります。
発達障害の指導計画を作成するに際して、「基礎的なこと・あまり無理せずに達成できること・必要性が高いこと」に重点をおくのがポイントとされています。
個別の指導計画は、学校側の教師の間だけでなく、担任教師と保護者(親)との間で情報を共有するものにもなり、誰がみても目標がわかりやすいように作成するとよいでしょう。
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発達障害の子どもに成功体験を積ませる
発達障害の子どもを支援し、指導していく際に重要なことは、「成功体験を積ませること」です。
発達障害の生徒は、「まわりのみんなが簡単にできることが、どうして自分はできないのか?」という悩みを抱えやすく、消極的になりやすく、学習に対するやる気も低下しがちです。
発達障害児の指導において必要なのは「自分でもできるんだ」という自己有効感、自己肯定感を感じることができる成功体験を、担任教師が意図的につくっていくことです。
発達障害の子どもが得意とすること、例えば、歴史の年号をスラスラ言える、など、本人の得意分野を生かし、他の生徒からも発達障害の子どもの存在を認めてもらるような配慮が必要な場合もあります。
発達障害児の存在はまわりの子どもの成長にもつながる
発達障害の指導計画では、例えば漢字が書けない生徒には「止め、ハネ、がうまく書けなくても、だいたいの形が書けていれば良い」というように、許容する範囲についても決めておくことがあります。
これは発達障害というハンデキャップがあるからということではなく、できない部分よりもできる部分に目を向けた指導法といえます。
また、定型発達、一般的な子どもでも、勉強面でのつまづきや自信をなくすことは誰にでもあることです。
このような「わからないことは恥ずかしいことではない。苦手な部分は自分の能力に合わせて学習すればよい」という発達障害の生徒への指導法は、まわりの生徒の成長にもつながるのです。
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