過保護な親に育てられた影響で人格障害になる?
世話型依存の代表例でもある過保護な親や過剰な教育ママは、愛情という名目で子ども(相手)を支配コンロトールしようとします。
その結果、過保護に世話をされる子ども側にも悪影響を与えることがあります。
とくに、これから成長する子どもにとっては重大な問題になります。
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過保護・過干渉が原因で自立できない
一見、教育熱心で面倒見がよい母親が、実は世話型依存であることがよくあります。
子どもはいつでも母親に過保護に手助けされて育つので、自分で努力しようとしません。
どこまでも母親に頼り、困難に立ち向かう姿勢を育てる機会を失い、自立できない大人に成長してしまいます。
依存性人格障害の原因は過保護と過干渉?
軽い依存ならば、もちつたれつの関係になり、家庭や会社でも意外にうまくいきます。
しかし、相手に過保護に過干渉に尽くし過ぎると、相手の主体性・自主性を損ない、依存性人格障害へと変えてしまう恐れがあります。
自分では何も決められず他人まかせの指示待ちな子どもや、働かないダメ亭主をつくりだしているのは「私がいないと何もできない」と思い込み、相手に尽くして世話を焼く母親や妻自身なのです。
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教育ママ、過保護な親は世話型依存
世話型依存の例は、家庭内でよく見られます。
子どもにかかりきりの「教育ママ・過保護な母親」、ダメ亭主を支える「世話女房」は典型的なパターンです。
世話をする側・世話される側の双方に影響が及びます。
【教育ママ・過保護な母親】
【母】
子どもが自立したら、生きがいがなくなる。
子どもに頼られている限り、母親は安心を保てる。
【子】
自立したら見放される。
母親との関係が破綻しないように、子どもは主体的に生きることを拒む。
【世話女房】
【妻】
共依存になることも。
ダメ亭主を支えることに喜びを感じる妻と、妻に頼りたい夫は、お互いもたれあう共依存の関係になりやすい。
【夫】
生きる力を持とうとしない。
妻がいれば働かないですむ。ダメ亭主を卒業したら、妻は支えてくれなくなる。
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ひきこもりや自主性のなさは、過保護・過干渉が原因
依存する相手が子どもの場合、子どもの人格形成や社会面での成長に深刻な影響を与えます。
①ひきこもりになりやすい
失敗やつまずきを経験してこなかった子どもは、自分の力で困難に立ち向かう方法がわからず、ちょっとした挫折でも絶望し、ひきこもりのきっかけになることもあります。
親は先まわりをして、つまずきや失敗をさせないように守ってきた
↓↓↓
一度の失敗や軽いつまずきが大けがになる
↓↓↓
ひきこもり、無力感
②自主性がない指示待ち人間に
親の価値観や判断に従ってきた子どもは、自分が何をしたいのか分からず、指示されないと何もできなくなってしまいます。自分の進路さえ親に決めてもらうことになりかねません。
これまで何も自分で決めたことがなかった
↓↓↓
自主性・主体性が育っていない
↓↓↓
誰かに頼らないと生きていけない
③努力・我慢できない
周囲から安全な道を与えられてきた子どもは、自分の力で未来を切り開いていくことができません。「忍耐」「努力」「探究心」「希望」がない大人になってしまいます。
日常のあらゆることで援助を受けてきた
↓↓↓
努力や我慢する力が育っていない
↓↓↓
人生を切り開いていく力がない
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→なぜ、境界性人格障害だと恋愛や人間関係がうまくいかないのか?
子離れ親離れできないのは少子化の影響も
現代は、家庭での世話型依存が成り立ちやすい時代環境です。
その背景として考えられるのは少子化です。
兄弟が多かった時代に比べ、少子化の現代では、親の期待や関心は、どうしてもひとりの子どもに集中しがちです。
また、父が仕事のために不在がちという家庭環境の中で、母子の結びつきが強まり、子離れや親離れができにくくなっている側面もあります。
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