対人依存症の心理は?依存性人格障害と排他的従属について
対人依存症の人は、自分を捨てても相手に尽くせば、喜んでもらえるし、自分が役に立ったような気がします。
困っている人や、世話が必要な人を放っておけず、できることなら何でもしてあげます。
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相手に尽くすことで、自分は安心できるのです。
対人依存症は、毎日ひとりでいるのは寂しいので、誰でもいいから人と関わっていたいのです。
対人依存の心理は?
普通、私たちは、対等な人間関係で支えあいますが、依存する人の人間関係は、相手の上位につくか、下位につくかという上下関係でつながります。
相手をコントロールする・支配する、時に貢いただりして相手にとことん尽くす、という関係です。
なぜ、このような依存関係を築きたがるのか、対人依存症の人はどんな心理状態なのでしょうか。
子供の頃の母親への依存が原因?
困難な現実に直面したり、不安を感じたりすると、子供の頃のように依存して安心を得たい、という気持ちが起こります。
しかし、大人になってから、他人に母親のように受け止めてもらうのは難しいものです。
そこで、対人依存症の人は、相手の上位について支配しよう、コントロールしようとしたり、下位についてしがみつこう、尽くそう、としたりして依存するのです。
しかし、こういった悪い依存は、あくまでも自分本位の考えなので、人間関係は長続きせず崩れてしまいます。
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「縦」しかない悪い人間関係
悪い対人依存は、相手にしがみつくか、支配しようとするか、縦の人間関係で人とつながろうとするのが特徴です。
例えば、夫に喜んでもらうために、夫に逆らうことをしない従順な妻のように、上位の人にはしがみつきたい・尽くしたいというケースがあります。
また、子供を過剰に世話することで、いい母親を演じ評価されたい、といったように、下位の人はコントロールしたい・支配したいケースもあります。
現代では、地域社会の崩壊や、蔓延する格差社会などのよって、利害関係のない人間関係が少なくなり、横のつながりがほとんどなくなってきています。
会社など成果主義の職場では、仕事仲間は常にライバルか敵となり、職場では横のつながりが希薄なことがほとんどです。
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退行(赤ちゃん返り)という方法
対人依存症の人が、厳しい現実に直面して、今の生き方では安心を求めても得られない場合、退行(子ども返り)して、周囲の人に依存しようとすることもあります。
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【安心を得たい】
子供のときに、母親から安心を得ていないため、心に不安やさびしさを抱えている。
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【困難をともなう】
人にしがみついたり、支配・コントロールして安心を得ようとしても、相手はその関係を望まない。
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【利用される】
【いやがられる】
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依存的人格障害とは?
依存的人格障害とは、成人しているにも関わらず、何もできない赤ちゃんの仮面をかぶって、精神的な安心を得ようとする行動パターンの人をいいます。
【排他的従属】
排他的従属とは、相手に尽くすなどして「貸し」をつくることによって見返りを求め、相手にしがみつこうとする依存です。
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世話型依存とは?
世話型依存とは、自分の喜びを見出すためだけに、相手の世話を焼きます。
過保護な母親や過剰な教育ママなど、相手(子ども)が独り立ちすることを心の中ではおそれています。
【共依存になることも】
世話型依存の人と、人に依存する人とはもたれあい、お互いに離れられない「共依存」がうまれます。
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