依存症の自助グループへの参加の治療効果は?
アルコール依存症や薬物依存症、買い物依存症などの依存症は、医師が治す病気ではなく、患者が主体となって回復に取り組みます。
同じ病気・同じ悩みを持つ人達の集まりである自助グループへの参加は、依存症の治療の一環というよりも、回復のためにもっとも重要な治療法です。
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自助グループとは?
依存症患者の集まりである自助グループは、心の病の集団療法です。
アルコール依存症や買い物依存症、ギャンブル依存症(パチンコ依存症)などの自助グループでは、肩書きなどによるタテ関係はありません。
本来なら前青春期に得るはずだった仲間とのよい依存、つまりヨコ関係での支え合いがようやく得られます。
また、母親から得られるはずだった温かい安心体験が、集団に包まれることで得られます。
【依存症の代表的な自助グループ】
・断酒会
・AA(アルコホーリクス・アノニマス/匿名断酒会)
・NA(ナルコティクス・アノニマス/匿名断薬会)
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【自助グループはどこで見つける?】
・医師や病院、保健所の紹介
・インターネット
・雑誌などの記事
・自治体の広報、お知らせなど
依存症の自助グループ参加の効果は?
・患者同士で体験を語り合い、打開策を得たり、励まされたりする
・仲間がいることで勇気づけられる
・回復しようという気持が高まる
・参加している人がみな同じ視点と考え方をもつので、一体感が得られる
・話す内容は批判されることなく、依存症に悩むダメな自分でも、みなに受容してもらえる
・ひとりが語る虚しさや孤独感は、参加者全員で共感される
・仲間の話を聞くことで、自分が持っている感情や希望が現実にあったものかどうかが客観的に検討できるようになる
・話せば楽になるのは、感情の分かち合いがなされるから。寂しさや悲しさこそ共有が求められる。
・これまで家族や友人へ向けていた感情を参加者へむける(転移と呼ぶ)ことで、自分の感情が整理される
自助グループ以外にも
アルコールや薬物などの物質依存症、ギャンル依存症での自助グループがありますが、その他のプロセス依存や対人依存の自助グループはまだほとんどありません。
それに代わる組織が共同体です。
ほとんどが趣味の会やサークル活動のような団体ですが、対等な関係の仲間を得て、よい依存を築けるでしょう。
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