依存症とは?中毒との違いは?
人間は誰でもひとりで生きているわけではありません。
誰かに頼ったり、欲しい物を手に入れて心を満たすことは悪いことではないはずです。
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ところが、常識を超えるほどなにかに依存して、その結果、まわりの人が多大な迷惑をこうむったり、自分自身の生活がめちゃくちゃになってしまうようでは、病気=依存症としか言いようがありません。
依存症とは病気なのか?
人は周囲とほどよい依存関係を保つことで、主体的に生きることができます。
しかし、不安や孤独を紛らわすために、何かに頼ったり、相手を支配・束縛する「悪い依存」に陥ってしまうと、いつしか依存の対象である人やモノから離れなくなってしまいます。
この状態を「依存症」といいます。
依存症とは、自分をとりまくものとの関係の築き方によって起こる病気といえます。
依存には2種類ある
依存には、よい依存と悪い依存の2種類があります。
よい依存は成長とともに自立へとつながりますが、悪い依存は依存症へと悪化するおそれがあります。
よい依存とは
依存とは、人間が生まれつき持っている、心の安心や肉体の満足を求める行為です。
よい依存では、主体性のある人間として、相手を尊重しながら、お互いに支えあい助け合います。
相手とほどよい距離感・間合いが、よい依存では認められます。
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例えば、母親に抱かれた赤ちゃんは、安心と満足に包まれて成長します。
いつでも支えてくれる人がいるという安心感が、自主性を育てるのです。
よい依存関係では、困ったときに友達に相談するように、お互いに対等の立場で支えあい、助け合う関係を築くことができます。
【よい依存の関係】
・支え、支えられる
・与え、与えられる
・癒し、癒される
依存症になる悪い依存とは
悪い依存とは、自分が安心や満足を得られないために、常に相手にしがみついたり、相手を支配・束縛しようとすることです。
例えば、過保護の母親は、子供の世話を焼きながら、実は子供の主体性は考えていないのです。
【依存症へと悪化する悪い依存】
自分のさびしさや悩みに耐えられない
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自分こそが「安心」を得たい
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相手の立場や気持ちを考えない
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そのために相手をコントロールして安心を得ようとする
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うまくいかないと、身近なもので「安心」を得ようとする
↓↓↓
エスカレートする
↓↓↓
依存症になる
依存症と中毒の違いは?
依存症とは、心の空白を埋めたり、ストレスから逃れるために何かに依存し、自分でもやめられなくなる状態のことをいいます。
それに対して、中毒とは、悪い依存が続いた結果、肉体的・精神的に障害され、生きるのに耐えがたいような状態になることです。
つまり、依存症と中毒とは、同じではなく違い、原因と結果の関係にあるのです。
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