パニック障害の体験談について | 実際の例、症状、原因
ここ数年でよく耳にするようになってきているパニック障害。
ですが、実際にパニック発作を体験した人にしか、その恐さ、不安が分かりにくいということもあり、周りの人に理解してもらうことが難しかったりします。
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そういったこともあり、パニック障害の人たちは「この苦しみを分かってもらえない」「理解してもらえない」といった寂しい感情を心に感じていたりすることが多く、パニック障害そのものの苦しみに加えて、受け入れてもらえない、分かってもらえないという孤独感をも感じてしまう現状があります。
今回は、パニック障害って実際にはどんな感じなのか?ということについて、実例を紹介したいと思います。
ある27歳の女性、Aさんのパニック障害の体験例
Aさんは、多忙な毎日を過ごすSE(システムエンジニア)の仕事をしています。
家族はお父さんとお母さんの両親と実家で3人暮らしで、現在の彼氏とは学生時代から5年間交際していてもうすぐ結婚予定。
仕事も忙しい時もありますがそれなりに楽しく、優しい彼氏と順調なAさん。
誰でも一度は感じることですが、毎日同じことを繰り返す平凡さにちょっと退屈気味だったりもします。
初めてパニック発作が起きた日とは?
そんなある日のこと・・・。
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その日の朝も、いつものように同じ通勤電車に乗り込んだのですが、ちょっと身体の具合が悪い感じがしてきました。
「あれ!?なんだか変。心臓がドキドキしてきた。どうしよう、息も苦しいし、吐き気もする。」
そして、Aさんはその場にうずくまってしまいました。
「目の前がグラグラして立ってられない。こんなの初めて、どうしよう。私、このまま死んじゃうかもしれない」
得体の知れない身体の苦しさ、死への恐怖も脳裏をよぎり、Aさんは次の駅で電車を降りてベンチに倒れ込みました。
しばらくして駅員さんがAさんの異変に気づき、救急車に乗って近くの病院へ運ばれました。
時間がたつと、さっきまでの苦しさがウソのよう・・・
病院に着く頃にはAさんは楽になっていて、診察室ではイスに座ることができました。
「さっきまであれjほど苦しかったのに・・・どうして?」
そのときには一時的なものかもしれないと思ったのですが、この日を境にAさんの毎日はすべてが狂ってしまったのです。
また発作が起きるのでは、という恐怖
「電車に乗るとまたあの苦しい発作が起きるのではないだろうか?」
という不安を感じるようになり、ついには電車に乗ることができなくなってしまいます。
その不安はさらに大きくなり、電車だけでなく、バスや自動車などにも乗れなくなってしまったのです。
◆この記事は、精神科医、赤坂診療所所長、渡辺登先生執筆・監修の「パニック障害(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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