パニック障害かもしれない、何科を受診すればいいの?心療内科、それとも精神科?
パニック障害の場合、どこを受診するかでその後の展開が大きく変わってしまいます。
パニック障害を治療して克服するためには、早期発見が大切です。
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心療内科や精神神経科にかかったことがない人は受診するのに敷居が高いと感じるかもしれませんが、きっちり該当の科を受診するかどうかは治療のための大切なポイントです。
パニック障害の適切な診療科
これってパニック発作かも、私もしかしたらパニック障害かもしれない、と感じたときに受診するのは精神神経科です。
心の病気というと、精神神経科、心療内科、神経内科、心理カウンセラーと様々な種類の科がありますが、パニック障害の場合は「精神神経科」(もしくは精神科、神経科)が専門に扱っている科になります。
心療内科ではダメなのか?と思われる方もいるとは思いますが、心療内科でも大丈夫です。
精神科、精神神経科と聞くとちょっと抵抗を感じる人もいるみたいですし、ここ近年になって心療内科も増えてきていますので近くの心療内科への受診も考えてみてください。
専門医、専門病院がどこにあるのか分からない、探し方が分からないという場合は、近所での評判を参考にできるといいです。
それでも心当たりがない場合は、地域の保健センターに電話して聞いてみるか、近くの大学病院や総合病院を受診してみるといいでしょう。
ほとんどの大学病院や総合病院に精神神経科や心療内科がありますので、早めの相談をおすすめします。
内科を受診しても「異常なし」ならパニック障害かもしれない?
パニック発作が起こっても、多くの人はまず内科や循環器科などを受診してしまいます。
「呼吸が苦しいので肺や呼吸器に何か異常がるのかも・・・」
「動機が激しいので心臓が悪いのかも・・・」
と考える人が多いことがその理由だと思われます。
しかし、パニック障害でどんなに激しい身体症状があっても、内科の検査では「異常なし」になります。
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もしくは「自律神経失調症」と誤診されてしまい、気休め程度の薬を処方されてしまうこともあります。
そんなことではパニック障害の克服のために適切な治療が行われない状態が続くことになってしまいます・
原因が分からないままパニック発作を繰り返し、気がつくと、一歩も外を出れなくなっていた、というケースもあります。
もし、パニック障害かも、と疑いがあるなら、思い切って精神神経科を受診してみてください。
風邪などと同じように、パニック障害もこじらせて悪化しないうちに早めの受診して適切な治療を受けましょう。
パニック発作の症状がおさまってから内科を受診すると
内科を受診
↓
検査
↓
異常なし(or 誤診して謝った治療をする)
↓
発作を繰り返す
↓
慢性化
といったように、パニック障害なのに精神神経科を受診せずに内科を受診してしまうと、パニック障害が慢性化し症状が悪化してしまうおそれがあります。
パニック障害が誤診されやすい病気とは
・過呼吸症候群
・発作性頻拍症、期外収縮、僧帽弁逸脱症などの心臓の病気
・低血糖
・メニエール病
・甲状腺機能亢進症
・更年期障害
・自律神経失調症
精神神経科を受診するときの問診の要領
精神神経科を受診したときの問診では、現在飲んでいる薬、これまでにかかったことのある病気、家族の病気など、身体の病気と同じような内容のことも質問されます。
医師に伝えるべきこと
・「発作が不安で、電車に乗れない」など、もっとも困っていること
・発作によって、どんなふうに生活が変わり、どんな支障があるか
・発作の起こった場所、状況
・その他の症状
・病気に対して、家族や周囲の人が協力的がどうか
・受診の動機きっかけは何か
・医師に対する期待など
パニック障害は、神経症ではない?
パニック障害は、かつては心臓神経症、不安神経症など「神経症」の病名で呼ばれていました。
神経症とは、心理的要因によって起こる病気を指す言葉でしたが、必ずしも心因によっておきるわけではないので、現在では使われておりません。
もし「○○神経症」と診断されたら、その医師はパニック障害について詳しくないかもしれません。
別の心の病気に詳しい専門医を受診することもひとつの選択肢です。
◆この記事は、精神科医、赤坂診療所所長、渡辺登先生執筆・監修の「パニック障害(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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