夜寝てるときはチック症状が出ないか軽減する
昼間、チックが目立つ子も、眠っている間はほとんど症状があらわれないことが多いものです。
ただし、症状が重い子に関していえば、例外もあります。
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多くの子どものチックは睡眠に影響しない
チックのあらわれ方は、月、年単位で変動するだけでなく、一日のなかでも変わります。
日中、起きている間にチックの症状が強くなり、夜、寝ているときには減少するか、まったく出くなるのが一般的です。
子ども本人が意識的にコントロールしているわけではなく、自然な変動です。
睡眠中に急に泣き叫ぶ夜驚症のような症状も
まれに寝ついたあとの睡眠中に、急に泣き叫ぶなど、夜驚症(やきょうしょう)のようになる子もいますが、ほとんどの場合、目が覚めてしまうほどの症状ではありません。
多少、声を出したり、身体が動いたりしても、本人はきちんと睡眠がとれているので、心配しなくても大丈夫でしょう。
子ども本人はつらくない
寝ているときに身体が動いたり、叫び声を上げたりしていても、そのために目が覚めてしまうことはほとんどないので、本人はつらくありません。
睡眠不足になるほどのチックではない
ひどい時期には、昼間だけでなく睡眠中にも症状が出ることがあります。
しかし、睡眠を妨げられ、睡眠不足になるほどの症状が出ることはまれ。
起きている間のチック症状が軽くなってくれば、睡眠中のチックも自然に消えていきます。
トゥレット症候群では睡眠障害の例も
眠りにつけば症状は減少するものの、トゥレット症候群の場合、症状が強いためになかなか眠れないということがあります。
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また、睡眠中も身体が動いてしまうなどして、ぐっすり眠れないこともあります。
そのようなときには、睡眠障害への対応として、薬物療法を考えることもあります。
【トゥレット症候群と睡眠障害】
・身体が動いて寝つけない
・寝言を言い続ける
・夜驚症
・ひどい歯ぎしり
・夢遊病
夜驚症(やきょうしょう)Q&A
Q.夜驚症とは?
夜眠っているとき、突然飛び起きて叫び、走り回ったりするが、しばらくするとまた寝てしまう・・・。
朝、聞いてみると本人はまったく覚えていない、このような状態を夜驚症といいます。
これは睡眠と覚醒を調整する脳の働きがうまくいかないために起こる現象です。
夢などをきっかけに半分だけ目覚めた状態になり、身体が動いてしまうのです。
子どもが寝ぼけて泣いているときには、親がだっこをして背中をトントンするだけで落ち着くこともあります。
Q.歩き回るだけでも、夜驚症?
寝ぼけたまま、泣かずにただ歩き回っているなら夢遊病といいます。
夢遊病もやはり、脳の一部だけが覚醒している状態です。
Q.きっかけや性格の特徴は?
夜驚症になるきっかけが思い当たるのは3人に1人くらいです。
こわい体験だけでなく、楽しい体験による感情の高まりも、きっかけになることがあります。
夜驚症の症状の出やすさは、持って生まれた脳の体質によるもので、起こりやすい性格というものは、とくにありません。
Q.病院に行った方がいい?
家族が寝不足になるほど、一晩に何度も夜驚症があるようなら治療を考えた方がよいでしょう。
そうでなければ様子をみましょう。
夜驚症がみられる年齢は3〜6歳くらいです。
子どもが成長して8歳を過ぎるころには、脳の仕組みが整い、症状が消えて出にくくなっていきます。
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