LD(学習障害)の教育サポートの考え方について
LD(学習障害)の子どもの学力が伸びない理由は、子供の数だけあるのです。
LD(学習障害)の勉強・学習・教育への対応は、子どもの状態への理解から始まります。
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LD(学習障害)の子どもの勉強面での教育サポートの第一歩は、子供がどこで、どんな風につまづいているのかの見極めが大切です。
学習にかかわる要素は、大きく分けると、理解の程度、認知、やる気、です。
この3つがそろってはじめて、子どもの学習は軌道に乗ります。
認知にクセがあると、やる気があっても思うように学習が進みませんし、認知のクセが少なく理解できても、やる気がなければ当然学習はとどこおります。
この3つのうちどこがうまくいっていないかをまず見極め、さらに具体的にどんな問題があるのかをつかまないと、効果的な対応策はなかなか立てられません。
理解、認知、やる気の3つが勉強を進めるのに必要
LD(学習障害)の子どもの勉強・学習をサポートするには、理解の程度、認知、やる気の3つがそろってはじめて学習が進みます。
【理解の程度】
知識を増やすだけではなく、何をどこまで理解しているかに合わせて学ばないと学力はつきません。
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【認知】
見たり、聞いたりした情報を、脳で整理する一連のプロセスです。
新しいことを学習する上で欠かせない脳の働きです。
【やる気】
勉強をやろう、がんばろうと思う気持ちがあるのとないのとでは、学習の効率は当然変わってきます。
LD(学習障害)の子どもが、いったいどんなところで学習につまづいているのか、つまずきの原因を見極めて対策を立てることが必要です。
また、その原因がどこにあるのかによって、LD(学習障害)の教育サポートに必要な支援は異なってきます。
認知に特徴的なクセがあるタイプ
脳での情報処理や認知の仕組みにかたよりがあるために、ほかの子供とは同じように学べず、理解が進みません。
・どんな認知が苦手か
・どんな特徴があるか
・現在はどうやっているか
やる気がないタイプ
勉強嫌いなどのほか、認知のクセがあるために学習が滞り、二次的にやる気が損なわれているケースも少なくありません。
・どんなことが苦手か
・勉強嫌いになるきっかけはあったか
・現在どんな指導を受けているか
ゆっくり学ぶタイプ
スローラーナーと呼ばれるタイプで、理解のスピードがゆっくりです。
◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授である上野一彦先生執筆・監修の「LD(学習障害)のすべてがわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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