アメリカ・欧米でのLD(学習障害)支援や方法は?
メンタルや心理、精神疾患や精神病の分野においては、アメリカや欧米は日本よりも20年以上進んでいるといわれています。
「LD」はアメリカで生まれた言葉
もともと、「LD(学習障害)」という言葉はアメリカで生まれた言葉です。
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1963年、アメリカのシカゴで学習に困難のある子どもの親と専門家の集会で「LD」という言葉が使われたのが一番最初と言われています。
ひとたび「LD」という言葉が使われると、そこから一気にアメリカの教育界全体へと広がっていきました。
1975年には、早くもアメリカの法律によって「LD」という言葉は正式に規定されることとなり、アメリカでのLD(学習障害)の子どもたちへのサポート支援が開始されたのです。
アメリカ国内では、州単位で対応が異なるため、それぞれの地域によって若干の差はありますが、おおむねどこの学校にも「リソースルーム(通級指導教室)」があり、スクールサイコロジスト(学校心理士)などの専門スタッフも大勢います。
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アメリカでのLD(学習障害)の子どもの割合・人数は?
現在、アメリカで支援教育を受けている子どもの割合は全体の12%となっており、その中でもLD(学習障害)の子どもの割合は5.7%になっています。
ひとクラス30人だとした場合、約3~4人は支援教育を受けていて、クラスに1〜2人はLD(学習障害)の子どもがいるということになります。
運動が脳を育てる?LD(学習障害)の支援
LD(学習障害)は、日本ではやっと最近になってLD(学習障害)という言葉が徐々に知られるようになってきましたが、アメリカやヨーロッパでは、古くからLDやディスレクシア(失読症)に関する研究が行われてきています。
その中で実施されている「感覚統合療法」は、日本でも作業療法などに取り入れられ、広く行われています。
感覚統合療法は、簡単に言うと、運動や触覚(いろいろなものに触ること)によって、身体を動かす刺激が脳に伝わり、脳のいろいろな部分を刺激し、その連携を強める療法です。
LD(学習障害)に関していえば、感覚統合療法は、脳の発達段階にある幼児期ほど効果が出やすく、だいたい7歳くらいまでに集中的に訓練を行うことが勧められています。
逆に言えば、8〜9歳をすぎると、大脳はひとつの発達段階を過ぎてしまうため、それ以前と同じ効果は得られにくくなるといわれています。
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