うつ、不安障害、強迫性障害も?【ADHDの心理的特徴】
ADHDの子どもには、自己を否定しがちな心理的特徴があります。
その考え方が、別の精神疾患につながる場合があります。
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ADHDの心理的特徴
ADHDのある子どもは、生活上のトラブルを重ねるうちに劣等感を抱き、自己を否定しがちです。
周囲がそうした心理に気づかず、気難しい性格と決めてかかると、子どもはますます疎外感をもつでしょう。
【キレやすい】
生まれながらに、ガマンが苦手。
本人が望んでやっていることではない。
【喜怒哀楽が激しい】
場面に応じた感情表現ができないが、教えていけばできるようになる。
【劣等感】
勉強や運動の失敗を指摘されることが続くと、自信を持てなくなる。
【感情を見せない】
友達とうまくコミュニケーションをとれず、徐々に心を閉ざす。
【がんこな考え方】
気持ちを伝えることができずに孤立して、頑固者と評価される。
【移り気】
多動性の強さは、周囲には移り気、飽きっぽい性格とみられる。
幼児期とと青年期ではADHDの状態は違う
ADHDの子どもの多くは、10歳を過ぎた頃から行動が落ち着いてくるようになります。
しかし、心の中では、それまでの幼児期での失敗体験や周囲からの孤立、生活上の困難などが積み重なり、不安や精神的ストレスを抱え込んでいます。
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「自分なんていないほうがいい」と悲観的な感情を抱く子も少なくありません。
ADHDの子どもが成長していくにつれて、問題はみえにくく、複雑になっていく傾向があります。
【ADHDの二次的な症状】心身症、うつ、統合失調症
ADHDの子の年齢が高くなるにつれ、心身症やうつ病、統合失調症などを起こす例が多くなってきます。
また、反抗的で、挑戦的な行動をしめす反抗挑戦性障害や行為障害を合併することもあります。
これらはADHDそのものの症状ではなく、二次的に起こった合併症になります。
ADHDの心理的症状への対処法
自信を失い、孤独で苦しい状態が続くと、深刻な症状を引き起こすことがあります。
ADHDの子どもの悩みに早く気づけるよう、日頃から会話を欠かさずにして、子どもを孤立させないようにしてください。
【不安・うつ】
周囲とのトラブルの結果、「自分は生きていても仕方がない」などと悲観的な思いを抱くことがあります。
一部のADHDの子どもは抑うつ症状におちいります。
【二次症状の改善を目指す】
二次症状として起きている場合が多く、不安や抑うつの治療をすると、症状が軽くなります。
【強迫性障害】
強迫性障害とは、特定の行動を繰り返してしまう障害です。
自分でも意味がないとわかっていますが、習慣やクセのような行動をやめられません。
例えば、なにかをするたびに保護者に同意を求める、手を洗うことや施錠を何度も確認する、などの症状が出ます。
【強迫性障害のための治療】
しつけや接し方の見直しをしながら、強迫症状の薬物療法を並行します。
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