適応障害は治るの?治療方法は?
適応障害は、早期発見、早期治療で、比較的治る病気です。
適応障害の治療方法にはどのような方法があるのでしょうか、またどんな治療の流れになるのでしょうか。
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適応障害の治療方法について
適応障害の治療方法は、精神療法を主に生活療法を組み合わせ、症状によっては薬物療法を併用していきます。
治療方法は、薬物療法を併用しながら、精神療法を行うのが一般的です。
精神療法は、医師やカウンセラーとのカウンセリングで治療を進めていく治療法です。
何かのできごとがあっても、それをストレスと感じるかどうかは本人次第です。
物事の受けとり方を変えることで、今までのストレスがストレスではなくなることが、カウンセリングの本来の目的です。
さらに生活療法で日常生活のリズムを整えていきます。
適応障害の治療の流れ
適応障害の治療では、まず最初に病気の原因となっているストレスを明らかにします。
病気の原因となるストレスがわかったら、解決するための行動を起こします。
それが解決できないストレスなら、受け止め方を変えることで、気持ちを楽にしていきます。
簡単なことではありませんが、カウンセリング等の精神療法で徐々に回復を目指します。
一方、薬物療法では、現在あらわれている症状の軽減を目指します。
薬物療法は、抑うつや不安を軽減したり、不眠の改善、気持ちの安定も目的とした薬を服用する治療方法です。
適応障害の治療の目的は、社会生活が送れるようにすることです。
医師に治してもらうのではなく、自分で治していく意識が大切になります。
夫在宅症候群とは
夫在宅症候群とは、定年退職後、夫がずっと家にいるために、妻が適応障害になってしまうという病気です。
妻にとっては、夫が家にいることがストレスなのだが、なかなか解決は難しいものです。
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夫は趣味やボランティアなどで外に出るようにし、妻は夫の在宅をストレスと感じないようにカウンセリングなど精神療法を行うの一般的です。
ストレスの対処方法について
適応障害は、ストレスが原因となる病気なので、ストレスを除くことが一番の治療となります。
同僚や上司、家族、教師などと相談、話し合いをし、物理的なストレスをなくす方法を探すのもひとつの方法です。
場合によっては、環境を変える必要もあるかもしれません。
原因のストレスが解決不可能な場合は、カウンセリング等の精神療法でストレスの受け止め方を変えるのもよいでしょう。
つらい症状があるなら、病院やクリニックを受診して、薬物療法で症状を軽減、治す方法が望ましいです。
ストレスを書き出してみる
3ヶ月以内に、大きな環境の変化はなかったか、頭の中であれこれ考えるより、書き出してみる方が自分でもよく分かります。
原因となりそうな出来事をノートや紙に書いてみて、整理していくうちに、原因のストレスに気づくことが多いのです。
そのストレスが解決可能なものなら、なんらかの行動を起こしてみると回復につながりやすくなります。
地震などの災害がストレスになっている場合
阪神大震災や、東日本大震災のような大きな災害に遭うと、その記憶を消すことはできません。
被災者は、感情を表し外に出すこと、支援者は話を聴いてあげること、共感して心に寄り添うことが回復へとつながります。
災害に対して持っていた評価、価値観を変えていきます。
【例】
ひどい災害だった
↓
自分は生きている
↓
命を大切にしよう
出来事に対する評価、価値観が変わるにつれて、つらい感情も薄れていきます。
こうした心理的な経過をたどるために、専門家の治療だけでは不十分で専門家以外の支えが必要です。
家族や友人など、まわりの人との絆を感じられることが、回復の大きな力となることでしょう。
◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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