ストレスの対処方法について【適応障害】
重大な出来事にストレスを感じ、心が動揺するのは普通のことで、誰もがストレスと折り合って生きているのです。
大きな精神的ショックを受けたとき、誰でもすぐには事態を認められないものです。
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そういった場合、ストレスと折り合いをつけていくことが大切になります。
適応障害はストレスに対して過剰に反応する特徴がある
適応障害では、出来事に対して、まわりの人が理解できないほどの過剰な反応をします。
事態の収拾ができず混乱し、それが周りが驚くほどの異常な混乱になります。
さらに、ショックを受けた時の感情や出来事を何度も思い出し、その度に混乱することがあります。
また、適応障害の場合、突発的な事故や環境の変化に対して「どうして自分だけが」「どうしてこんなことが」と怒りがわくのは普通の反応だが、それが周囲が理解できないほどに強いのも特徴です。
普通の人は、愚痴を言ったり、相談したり、吐き出すうちに気持ちの整理がついてくるものです。
しかし、適応障害では、異常な不安と抑うつが高まり、思考を可能にするために感情を切り離すことが不安になったり、どちらでもいいことだと割り切っていいのか不安になったりしてしまいます。
不安や抑うつを感じることは普通のことです。
誰でも、ショックな出来事があれば、驚いたり、悲しんだりします。
環境が変わることでは、緊張したり不安になったりするのは普通です。
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ただ、最初は動揺しても、徐々に気持ちが落ち着いてきて、「どのように解決しようかと考え始めます。
適応障害は、出来事への心理的な対応がうまくいかなかったために起こります。
最初の動揺が尋常でないほど大きく、周囲から見ると、なぜそのような極端な反応をするのか、と不思議になるほどです。
時間がたっても動揺は依然としてあり、気持ちが落ち着かず、不安や抑うつが続いています。
こころの防衛機制の例
ストレスがあると、人は自分の心を守ろうとします。
この無意識な心理作用をフロイトは「防衛機制」と名付けました。
【抑圧】
受け入れがたい意識を無意識の中に閉じ込める
【投影】
不快な本能や衝動を他者に属するものとする
【知性化】
感情を意識せず、感情に関する知識を獲得する
【反動形成】
受け入れ難い衝動と逆の行動をする
【合理づけ】
自分の行動や思考に論理的な説明をつける
【分離】
意識や感情と行動など、相互の関連を断ち切る
【取り入れ】
他者が持っている意識や思考を自分のものとする
【退行】
依存的になるなど、その時点よりも幼い言動をとる
ストレスへの対応
誰でも、ストレスがあると一時的に混乱します。
アメリカの精神科医ハーマンによると、いくつかの段階を経て適応していきます。
ショック
↓
怒り
↓
混乱
↓
解決しようとする
↓
不安、抑うつ
↓
適応
◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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