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アルコール依存症と適応障害の関係について

適応障害と診断された人の多くに、アルコールや薬物などの物質乱用による依存症になることがるという報告があります。

アルコール依存症や薬物乱用などの依存症は、適応障害の深刻な問題となっています。

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適応障害のストレス解消から依存症や犯罪行為に

適応障害のストレスをまぎらわせるためや気持ちを落ちつかせるために、アルコールや薬物に頼ることは非常に危険です。

覚せい剤や大麻などの薬物は、使用自体が薬物乱用にあたり、違法行為ですし、精神疾患の薬を勝手に増量して飲むのも禁止行為です。

また、アルコール依存症は飲酒時の気分が忘れられなくて、仕事や学業の他、すべてのことに飲酒を優先するようになってしまいます。

そうなってしまうと、日常生活に支障をきたし、身体的にも社会的にも影響を及ぼします。

最悪の場合、犯罪などのより深刻な問題に発展することもあります。

適応障害は、なぜ依存症になりやすい?

適応障害だと、なぜ依存症のなりやすいのでしょうか。

この場合に、乱用されるのは、主にアルコールなどの物質か、覚せい剤などの違法薬物と、睡眠導入剤などの向精神薬があります。

気分の落ち込みからハイになりたくて薬物乱用、ストレス解消のためアルコールを飲む、睡眠障害で寝酒としてのアルコールを飲む、といったケースが多いようです。

つらいことを忘れたくて、お酒を飲むうちにアルコールなしではいられなくなり、重症化するとアルコール依存になってしまいます。

適応障害で依存症を発症している人は多く、入院による治療が必要な場合もあります。

依存症があると、適応障害の回復が遅くなります。

近年は、脱法ハーブ(危険ドラッグ)の吸引という新たな問題も出てきているので注意が必要です。

アルコール依存

飲酒によって起こる問題をまとめてアルコール関連問題といい、その中でもアルコール依存症は重大です。

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飲む量と時間のコントロールができず、常に一定濃度のアルコールを身体に維持しておくため、連続して飲酒する状態になります。

家族、自分の健康、社会的地位などの、あらゆる大切なものを失う結果になってしまいます。

アルコール依存症の治療

アルコール依存症の本人は、なかなか治療を受けようとしないので、家族や周囲の人の注意が必要です。

連続飲酒に至ると入院治療が必要になるケースもあります。

アルコール依存症は早期治療が必要です。

アルコール依存の患者数

アルコール依存症の疑いのある人は440万人といわれ、その中で治療の必要な人は80万人とされています。

また、近年になって、女性のアルコール依存症の患者と、定年後の中高年の患者が増えてきています。

向精神薬

こころ(脳)に作用する薬を向精神薬といいます。

向精神薬には、情緒を安定させたり、不安やうつを軽減させる作用があり、そのためハイな気分を得ようとして必要以上に飲んでしまう適応障害の患者さんがいます。

適応障害の症状から早くよくなりたくて、薬を大量に飲むのも危険です。

また、自殺を考えて睡眠薬を一度に大量に飲む人もいますが、現在の睡眠薬は睡眠導入剤といわれ、その多くは大量に飲んでも命に別状はないようにできています。

違法薬物

覚せい剤、麻薬、コカイン、アヘン、ヘロイン、LSD、MDMAなど、所持するだけで違法、1回だけ使っても乱用になります。

シンナーなどの有機溶剤は職業上必要な人もいますから所持は違法ではありませんが、吸引を1回でもしたら乱用です。

薬物は依存しやすく、何度も使いたくなり、薬物なしではいられなくなります。

違法薬物の使用は心身ともにボロボロになり、すべてを失う結果になりかねません。

治療は困難で、一度異常になった神経系は半永久的に元には戻らず、専門の治療が必要です。

◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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