家庭内暴力(DV)どう対処すればいい?家族の対応、対策について
DV(家庭内暴力)は、「暴力はやめて」「暴言を吐かないで」と本人に頼んでもすぐにおさまるものではありません。
治療していく中で、実際には少しずつ、DVの言動や暴力的行動が改善され、暴力が減っていくことになります。
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患者本人の行動を冷静に見る
激しい感情をむきだしにして暴力的な行動に出る本人を前に、家族もまた大きく動揺してしまいます。
しかし、ここは冷静に、自分の混乱した感情を本人にぶつけないことが大切です。
質問責めにするのではなく、相手を思いやる行動を
「どうして?」「なんで?」と質問して詰め寄るだけでは、DVをしてしまう本人の心は混乱を増すばかりです。
だからといって、機嫌をとったり、何でも言うことを聞くということがいいわけでもありません。
「心配している」「見守っている」という気持ちであたたかく接することを心がけてください。
本人も混乱していることを知る
暴言や暴力などの問題行動を繰り返す本人に対して、家族は「どうして、なんで、なぜこんなことをするの?」と問いつめたり、「こんなことは絶対に受け入れられない」と拒否的な態度をとったりしがちです。
しかし、こうした対応は患者の言動の裏にある心の混乱を鎮めることにはなりません。
問題行動にばかり目をむけるのではなく、本人の心の中が激しい混乱に陥っていることをまずは知りましょう。
本人の激しい感情にさらされるうちに、家族もまた無力感や怒りにとらわれてしまうこともあります。
家族自身も、自分の心の状態に気づくことが大切です。
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DVの改善治療に向けて、よりよい方法を選んでいく
DV(家庭内暴力)の治療では、いきなり100%の改善を目指してもうまくいかないものです。
「前よりまし」というくらいの変わり方でも、積み重ねれば大きな変化が生まれます。
少しずつ症状が軽くなっていく過程をm温かく見守ることが大切です。
【暴力を振るいそうになる】
ちょっとしたことがきっかけで、抑えられないほどの怒りでいっぱになり、家族に暴力を振るったり、暴言を吐いたりしそうになる
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【暴力をふるってしまう】
大切に思っているという思いを伝えておくと、本人の気持ちが変わってくる
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【暴言を吐く】
「暴力はなくなったけど、暴言がひどい」と悲観せず、「暴力をふるわなくなった」という点を評価していきましょう。
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【悪いことをしたと思い】
家族や物にあたるのは悪いことだと思うようになるだけでもかなりの進歩
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【普通の言葉で気持ちを表す】
怒りやイラだち、不安といった感情を話せるようになれば、徐々に暴言や暴力と言った手段を使わなくなる
命に関わるようなときなど、救急車を呼ばなければならないことも
DVの家族の対応は重要ですが、それだけで本人の状態が改善できるわけではありません。
一見落ち着いたようにみえても、ちょっとしたことでリストカットをしたり、過量服薬をしたりすることもあります。
命に関わるような事態が怒ったら、すぐに救急車を手配してください。
そのまま、緊急入院になることもありますので、激しい暴力が続く場合にも、緊急入院を考えた方がいいかもしれません。
◆この記事は、元国立肥前療養所医長、元福岡大学医学部教授、元東京慈恵会医科大学教授、元東京女子大学教授、牛島定信先生執筆・監修の「境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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