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社会療法って、境界性人格障害の治療に効果があるの?

社会療法とは、デイケアなどに通い、社会との関わりを持つことで、病気や障害を克服し社会復帰をめざしていく治し方のひとつになります。

通院や入院によって治療中心の生活を送っていた人は、社会復帰するためのステップのひとつとして、病院や売りニックで実施されています。

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症状が軽くなってきた場合、デイケアなどに参加する事を考えてみてもいいかもしれません。

社会療法も境界性人格障害の治し方のひとつになる

境界性人格障害の治療において、デイケアなどの社会療法も有効な手段になると考えられています。

カウンセリング等の精神療法は心の面からの治し方といえますし、薬物療法は生理的な面から境界性人格障害という病気を治療していくのに対し、社会療法は患者本人の社会的な面に働きかける治療法です。

境界性人格障害の症状の特徴である人間関係でトラブルを起こしやすいのは、社会生活を円滑に営むためのスキルが身に付いていないからでもあります。

そこで、境界性人格障害の人たちが集まり、ともに活動するデイケアの利用は、実社会に戻るためのよい練習になります。

ある程度、症状が軽くなったり状態が落ち着いたら、社会療法を利用するのもひとつの方法です。

施設によっては料理などのプログラムを実施しているところもあり、役割分担にも慣れるのに役立ちます。

明確な目標を持つ

境界性人格障害の病気の場合、ただ単に自分の居場所やよりどころを求めてのデイケア利用はトラブルの元になりがちです。

社会療法としてでデイケアを利用する目標をはっきりさせておきましょう。

1人間関係の練習をする
2感情のコントロールをはかる
3生活習慣を整える
4社会へ復帰する
5家族関係を立て直す
6医師に頼りすぎない

注意点

曖昧な目標のままだと、人間関係でつまづいてしまうことが多くなりがちです。

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問題行動が激しく、デイケア全体に混乱をまねくおそれがある場合は、利用できないこともあるので注意しましょう。

デイケアは社会復帰へのひとつのステップ

外来での治療や入院治療で状態は落ち着いてきたけれど、まだ仕事や学校への復帰は難しいと考えられる場合はデイケアの利用がおすすめです。

ステップ①医療機関での治療

境界性人格障害との診断後、外来で通院したり、または入院して、薬物療法やカウンセリングなどの精神療法を受けて回復を目指します。

ステップ②デイケア利用

社会復帰するための足慣らしとして、デイケアを利用したりします。

患者さんたちが集まり、施設スタッフが見守る中、様々なプログラムに参加して数時間、施設で過ごします。

境界性人格障害専門のデイケア施設はなく、さまざまな精神疾患・精神病の患者さんと一緒に利用することになります。

ステップ③社会復帰へ

仕事や学校に復帰する段階です。

アルバイトをはじめたり、作業所に通う、地域活動に参加するなど、社会の中で生きていけるようになります。

対人関係に慣れてきたらアルバイトに挑戦してみるのもいいかもしれません。

社会療法としてのデイケア利用が境界性人格障害の治療に及ぼす効果は?

施設によって違いますが、料理や書道、スポーツ、カラオケ、ミーティングなど、様々なプログラムが用意されています。

いろいろなプログラムに参加することで、協調性や集中力を高めることに役立ちます。

また、昼食後などプログラムのない時間をどう過ごすかも練習のうちです。

ひとりで過ごす、他の人たちと交流するなど、自由な時間の過ごし方を学ぶことになります。

仲間と行き違いが生じている、自由時間にひとりで過ごすのがつらいといった悩みは、スタッフが相談に乗ってくれますので、気兼ねなく施設のスタッフに相談しケアを受けましょう。

◆この記事は、元国立肥前療養所医長、元福岡大学医学部教授、元東京慈恵会医科大学教授、元東京女子大学教授、牛島定信先生執筆・監修の「境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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