【職場の対応】社会不安障害の部下や同僚との接し方と注意点

社会不安障害(極度のあがり症)の発症割合が高いのは、思春期などの若い年齢層といわれていますが、学生だけの病気ではありません。

成人して社会人になっても、社会不安障害の様々な症状にストレスを感じながらも、なんとか仕事をして日々過ごしている人も少なくありません。

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職場でも多い?社会不安障害の部下や社員

社会不安障害(あがり症)の患者さんがついている職業の調査データでは、約40%が事務職と一番多く、その次が意外にも営業や販売職が多い、という数字になっています。

次のような部下や同僚がいたら「社会不安障害」かもしれません。

・会議などで発言できない
・近くに人がいると電話できない
・知らない人からの電話が怖い
・字を書く手が震える
・名刺交換のときに手が震える
・人と一緒に外食できない など

職場での対応は?社会不安障害の部下や同僚

社会不安障害は子供など若年層だけの病気ではなく、成人した大人の中にも障害に苦しんでいる人は一定の割合で存在しています。ですので、社会不安障害を抱えている部下や同僚が同じ職場にいる、ということも考えられます。

例えば、普段は仕事上で大きな問題や支障は生じていないが、社長や専務、部長など、地位の高いの人が相手だったり、大勢の人がいる会議などのシチュエーションになると、極度に緊張してしまい、頭の中が真っ白になってしまう人もいます。

また、本人が自分が社会不安障害という病気であるという自覚がない場合も多く、あがり症の性格のせい、と思い込んでいることも少なくありません。

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そうした場合には、「社会不安障害という病気がある」ということを、上司や同僚から本人に伝えることが大切です。業務に支障が出たり、問題が生じてしまわないためにも、職場での迅速な対応が求められます。

励ますのは逆効果

社会不安障害の人に対して「しっかりしろ」などと励ますのは逆効果になりかねません。

仕事や業務に支障が出るのは本人の意識や能力が低いからではなく、社会不安障害の病気が原因です。叱咤激励をしたところで、また失敗体験を重ねてしまうと、さらに症状が悪化してしまいます。

社会不安障害の社員や部下に対しての職場の対応としては、本人が対人関係で恥をかく可能性があるような業務ではなう、極力、過度な緊張感にさらされないような業務に異動させるなど、環境を整えて成功体験を積ませてあげることが望まれます。

病院への受診を促す

社会不安障害の部下や同僚本人は、自分が病気であるは気付かず、うまく仕事ができずに落ち込んでいるケースも少なくありません。

そういう場合には、会社の上司や同僚から「社会不安障害という病気がある」と教え、病院への受診を促すことが大切です。

「治療」という言葉に対して心理的に抵抗を感じることもあるので、「ケア」「サポート」「相談」などの声かけで、本人が不安を感じず安心して受診できるように促しましょう。

必要であれば一緒に病院へ付き添うことも

病院への受診は、基本的には一人で、もしくは家族と行くものですが、一人では病院に行けない、近くに家族がいない、といった場合には、上司や同僚が診察に付き添うケースもあるかもしれません。

職場での様子を医師に伝えることは、社会不安障害の治療方針を決めていく上で重要な情報になります。

また、職場の人も病気に対する正しい知識を得ることで、その後の職場での対応も考えやすくなることでしょう。

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