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うつ病の通院治療はクリニック?それとも総合病院や大学病院?

うつ病など、心の病気を診る精神科を設けている医療機関には、さまざまなものがあります。

どのような医療機関で受診すればいいのでしょうか。

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診療所・クリニック

入院できる患者さんの人数が19人以下か、まったく入院施設をもたない医療機関です。

「〜医院」「〜クリニック」「〜診療所」の名称を掲げています。

診療所・クリニックのメリットは、地域に深く密着し、心の病気で苦しむ患者さんが社会生活を送りながら、通院治療ができます。

診療所・クリニックによっては、社会復帰のためのデイケアに参加することもできます。

経験豊富なベテラン精神科医が多く、夜間や休日でも診察することがあり、受診しやすいのも利点です。

総合病院・大学病院

20人以上の患者さんが入院できる医療機関を「病院」と呼びます。

そのなかでも、100人以上の入院施設と、内科や外科などの主要な診療科目がある病院を「総合病院」といいます。

大学病院は、大学に付属しており、診療の他に教育、研究を目的とした医療機関です。

どちらも、精神科の他に一般の診療科目が設けられていますから、うつ病以外に身体の病気があれば、内科など他の科での病気治療も受けることができます。

入院施設はありますが、入院はもっぱら短期入院に限られます。

総合病院や大学病院のデメリットとして、担当医が異動のために変わることが多く、ひとりの医師に一貫して診てもらうことが難しい場合があります。

精神科病院

心の病気の入院治療を中心とする医療機関で、日本にはおよそ1600の精神科病院があります。

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精神科病院は、街の中心から慣れた場所に設置されていることが多く、通院治療には不便となりがちです。

うつ病で相談できる公共施設

うつ病の相談ができる公共施設に、保健所と精神保健福祉センターがあります。

保健所は、精神科医のいる医療機関を探すときに助けになってくれます。

保健所は、地域の精神保健福祉活動の中心になっているので、地域内の専門医の情報も豊富にもっています。

また、精神保健福祉相談員や保健師、嘱託の精神科医が定期的に精神保健福祉相談(通常は予約制)を行っています。

困ったときは相談にのってもらいましょう。

精神保健福祉センターは、精神保健福祉法によって、各都道府県に設置が定められている、地域での精神保健福祉活動の司令塔です。

医師や保健師、臨床心理士、ソーシャルワーカーなどの専門スタッフが、難しい内容でも相談にのってくれます。

相談だけでなく、治療を行っているセンターもあります。

うつ病を治療できる医療機関まとめ

診療所

「メンタルクリニック」「精神科クリニック」「○○病院」といった名称を掲げている。

精神科医が開業しているので、一人の医師に一貫して診てもらえる。

総合病院・大学病院

内科、外科など一般科目があり、身体の病気を合併した場合は便利。

入院設備はあるが、短期に限られる。

医師の異動がある。

精神科病院

入院治療を中心とする医療機関。

うつ病では、自殺傾向が強いなど、生命に危機が及ぶ恐れがある場合、入院治療となる。

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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