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中高年でうつ病が増加する要因とは?

40〜60代の中高年では、職場では昇進、異動など、家庭では子どもの独立や結婚など、日常生活での変化が多くなり、それらがきっかけでうつ病になる人が増えています。

中高年には精神的危機が多くなる

「ミドルエイジ・クライシス(中高年危機)」という概念があるように、中高年は職場や家庭では責任が重くなり、健康面では体力の低下矢追を意識するようになる年代です。

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また、子どもの進学や独立、親の介護、近親者の死別など、気苦労や寂しさを覚える出来事に直面する年齢でもあります。

メンタル面において多くの負担をかかえることから、中高年は心身共に不可がかかりやすく、休息も取らずに無理を重ねれば、うち病に陥りやすくなります。

働く中高年に多いうつ病のきっかけとなる症候群

「症候群」は英語で「シンドローム」といい、「同時に起こる一連の症状、あるいは徴候の総和であり、症状複合体」のことです。

なかには、雑誌やテレビなどメディアが、社会現象によって起こる傾向を分かりやすく表すために、症候群という言葉が俗称として使われる場合もあります。

いずれの症候群もうつ病の引き金になる状況やうつ状態を起こした環境を表しているので、参考として中高年がおちいりやすい主な症候群を解説します。

テクノストレス症候群

テクノストレス症候群とは、最新の機器になじめず、操作しようとすると、頭痛、めまい、吐き気、恐怖などの症状がでるようになることです。

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燃え尽き症候群

燃え尽き症候群とは、看護師や医師、ケースワーカーなど奉仕的な対人専門職に熱心に取り組んできた人が実りのない結果に絶望を感じて、突然、無気力や無感情になってしまうことです。

介護などに尽くし続けても結果が得られないため、消耗した末に無力感を覚え、欠勤を繰り返すようになります。

また、燃え尽き状態からうつ病に陥る場合もあります。

荷下ろし症候群

荷下ろし症候群とは、長年にわたる大きな仕事などが完了し、ストレスから解放されたものの目標を失い、抑うつ状態が起こることです。

ミドルエイジ・シンドローム

人生設計の見直しをせまられ、人生の目的や本当にやりたいことなどを見失い、抑うつ状態になります。

また、老年期を目前にして、将来への絶望感などを抑うつ状態になることもあります。

アルコールやギャンブルへの依存といった逃避行動があらわれたり、不摂生のため糖尿病や高血圧症などの生活習慣病になることもあります。

これらをミドルエイジ・シンドロームと呼びます。

サンドイッチ症候群

中間管理職が上司と部下との間で板挟みになり、対人ストレスから抑うつ状態がおこることを、サンドイッチ症候群といいます。

また、職場での役割から「マネージャー・シンドローム」とも呼ばれます。

上昇停止症候群

同僚や後輩が先に昇進したり、年齢から考えて自分にはもうこれ以上の昇進は見込めないと思い、あきらめから虚無感、無気力にとらわれ、抑うつ状態になることを、上昇停止症候群といいます。

◆この記事は、赤坂診療所所長、精神保健指定医、渡辺登先生執筆・監修の「これでわかるうつのすべて(成美堂出版)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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