家族も診察を受ける?リストカット、自傷行為の治療
リストカットなどの自傷行為は、しばしば身近な人を巻き込み、その人との関係を悪化させてしまいます。
家族や身近な人のかかわりが治療効果をあげることが多く、本人の診察に同行して合同面接を受けることもあります。
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家族が診察を受ける?リストカット(自傷行為)の治療
自傷行為(リストカット)の治療では、本人と特に関係の深い人や、強い影響を及ぼしている場合、特に本人と一緒に診察が受けるよう勧められる場合があります。
本人にとっては、周囲の人と冷静に話し、関係を見直す機会になり、周囲の人にとっては、本人の訴えを落ち着いて聞く機会でもあります。
本人の話を聞き、それに対する医師のアドバイスを聞くと、本人の問題や接し方のポイントが分かってくる場合があります。
また、本人との接し方や疑問について、医師に直接聞くよいチャンスでもあります。
自傷行為(リストカット)の治療は本人だけではない
自傷行為(リストカット)の治療は、本人の育ってきた背景や、ものの考え方を見直す作業です。
その治療の過程でしばしば、養育上の環境や、周囲の人との関係などが、本人にとっての課題として浮かび上がってくることがあります。
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家族など周囲との摩擦が自傷行為(リストカット)の背景にある場合、本人にだけ変化を求めても、事態は好転しません。
周囲の人が診察につきそい、ともに話を聞くのは、全員が治療の土俵にあがるということです。
親や家族などの周囲の人が、本人の問題に目を向け、ともに取り組む姿勢を示すことが、治療に良い影響をもたらします。
「治せるのはあなただけ」と言われたら
自傷行為(リストカット)をする本人が、家族や友達など周囲の人を理想化して「私を治せるのはあなただけ」と強く依存してくることがあります。
これは「依存したい相手を理想と思う」ことで、自分自身を支えようとする行動です。
このように言われると、言われた方は悪い気がしませんし、自分がその理想に応えることで、相手もよくなるのではと思いがちです。
しかし、強すぎる期待は失望へと変わりやすく、すぐに関係は悪化してしまいます。
あくまでも、人間関係は現実に根ざしものでなくてはなりません。
「自分にできるのはここまで」としっかり伝えておきましょう。
本人の期待に応えようとすると、周囲の人が疲れてしまいます。
自傷行為を教師や家族に言わないで欲しい、と言われても、約束はしないことです。
「あなたの気持ちはわかるけど、約束はできない」ときっぱり伝えましょう。
ただし、必要最低限の人にしか伝えないことは約束し、誰に伝えた方がよいと思うかも話しておきましょう。
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