うつ病は自傷行為(リストカット)を伴いやすい病気?
リストカットなどの自傷行為は、しばしばうつ病などに伴ってみられます。
自傷行為を伴いやすい病気や問題、結びつきやすい背景、治療法はどうなっているのでしょうか?
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うつ病と自傷行為(リストカット)
ほとんどの自傷行為(リストカット)とうつ病には関係があるといわれています。
感情障害とは感情が障害される病気で、うつ病が代表的な病気です。
うつ病には、うつ状態だけが現れる「うつ病」と、躁状態とうつ状態の両方があらわれる「躁うつ病」があり、どちらも自傷行為(リストカット)と深い関連があります。
自傷行為(リストカット)とうつ病の共通点
うつ病では、気分が落ち込んで、むなしさや罪悪感に支配される「うつ状態」が続きます。
自分には価値がないと思い込み、何かをしようとする意欲がなくなり、考えや行動が滞る状態です。
うつ病・躁うつ病のいずれの場合も、自殺や自殺未遂と自傷行為(リストカット)の区別が難しく、注意が必要です。
特に、うつ状態は、ほとんどの自傷行為(リストカット)で現れます。
うつ病にはセロトニンのアンバランスも関係していると考えられており、うつ病の治療は、自傷行為(リストカット)の治療とかさなるところが多くあります。
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うつ状態のときは、自傷行為(リストカット)に注意を
躁うつ病とうつ病では、いずれの場合も「うつ状態」のときに自傷行為(リストカット)や自殺の危険が高くなるので注意が必要です。
うつ状態
うつ状態のみが現れるうつ病になる人は多く、自傷行為を防ぐ上でもうつ病の治療は欠かせません。
・気分が落ち込む
・わけもなく悲しくなる
・自分を責める
躁状態
躁うつ病は頻度は少ないものの、自殺の危険性が高く、自傷行為の頻度も高い病気です。
・気分が高揚し、自信過剰になる
・過度に活発になる
うつ病の要因と治療
うつ病にかかわるものには、生物学的な要因、環境要因、認知の要因があります。
うつ病の治療では、それぞれの要因に働きかけながら、全体的な改善を目指します。
生物学的要因
・セロトニンなどの神経伝達物質のアンバランス
【薬物療法】
SSRIが最もよく使われます。
環境要因
・強いストレスや疲労
【休養】
ストレスのかかる環境を避け、ゆっくりと体と心を休めます。
認知の要因
・悲観的・自己否定的に考えるクセ
【精神科での治療】
医師との話し合いや認知療法を通して、自分の考え方のクセを見直します。
休むことがうつ病の治療になる
精神的なストレスだけでなく、体力の低下や疲労もうつ病の大きな要因になります。
ゆっくりと休むことは、うつ病の治療の根幹となります。
また、家族の適切な対応もうつ病を治すためには欠かせません。
うつ病の患者を過度に励ましたり、気の持ちようだ、などと言うのは、うつ病の治療にとってマイナスに働くので気をつけましょう。
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