適応障害は不眠・頭痛・震え・肩こり・下痢などの身体症状も
適応障害では、精神的な症状だけでなく、身体的な症状も現れることがあります。
不眠、吐き気、息苦しさ、頭痛、肩こりなど、人によって様々な身体の不調を感じることがあります。
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ストレスは心の症状だけでなく、体調不良などの身体の症状も引きおこしてしまうのです。
身体の症状がストレスと関連していることに気づかないことも多いようです。
体調不良があるとますます出社や登校が困難になり、そして適応障害が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
最も多い身体症状は不眠などの睡眠障害【適応障害】
適応障害で最も多い身体症状は、不眠などの睡眠障害です。
抑うつは不安や睡眠障害をまねきやすい傾向があります。
虚脱感があって身体がだるいのに神経が高ぶって眠れない、イライラして眠れないなど、不安や抑うつなどのネガティブな感情が睡眠障害の原因になります。
こうした身体的な不調は、原因となっている元のストレスを解決しないとずっと続くことになります。
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睡眠障害
不眠など、眠りのリズムが乱れることは、人間の体内のリズムが乱れることと深く関わっています。
体内のリズムの乱れ
人間は自然のリズムにあった「体内時計」を持っています。
体内時計は25時間周期、リセットする刺激は食事、運動、仕事などいくつかあるが、もっとも大切なのが光。
夜型が進む
暗くなってから光を浴びると、体内時計がズレてしまう。
夜遅くまでパソコンやテレビの画面を見たり、盛る過ぎる照明に注意すること。
夜型の生活の原因になる。
睡眠のリズムが乱れる
睡眠時間は人によって違う。
一般的には6〜7時間、年齢に伴って少なめになっていく。
しかし、体内リズムが乱れると、眠りのリズムに影響が及ぶ。
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睡眠障害の4つのタイプ
睡眠障害には、次の4つのタイプがあります。
早期覚醒
早朝に目が覚めて、その後眠れなくなる。うつ病ではこのタイプが多い。
過眠
いくら寝ても足りない。非定型うつ病で多いタイプ
過覚醒
ショックな体験で神経過敏になり寝付けない。PTSDなどで多い。
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昼夜逆転
リズムが乱れて昼と夜が逆転になる。仕事や学校に行けない原因のひとつ。
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不眠自体がストレスになる
ストレス
↓
CRH ストレスがあるとCRHというホルモンが分泌される
↓
不眠 CRHは覚醒作用があり、不眠をまねく
↓
うつ 不眠が続くと抑うつになる
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ストレスと心身症、適応障害の身体愁訴
円形脱毛症や胃潰瘍など、身体に器質的な異常があると心身症と診断されることになります。
【例】身体に器質的な異常はない、吐き気があっても胃の潰瘍はない、など。
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適応障害での体の症状まとめ
耳鳴り、目の疲れ、偏頭痛、頭が重い、ため息、動悸、息切れ声が出せない、話せない、首こり、肩こり、背中のこり、胃腸の不調、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、残尿感、頻尿、足のしびれ、冷え、痛み、歩けない、身体がだるい、食欲がない、性欲減退、睡眠障害、めまい、微熱
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◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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