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子どもや学生にみられる適応障害の症状とは?

適応障害は大人だけの病気ではありません。

幼い子どもや学生などの青少年も適応障害を発症してしまう場合があります。

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子どもの不安感のあらわれ方

幼い子どもは心に不安や心配を感じても、その気持ちや感情をうまく言葉にすることはできません。

子どもが感じている強い不安感は「退行」として現れることが多くあります。

「退行」とは、言動が実際の年齢よりも幼くなることで、おねしょ、幼稚なしゃべり方、指しゃぶりなどもその例です。

また、母親など愛着を持っている大人から離れることが不安で、母親の服をつかんで離さないといったように一日中べったりとくっついていたりすることも退行に当てはまります。

このような退行行動として、子どもの心理的不安があらわれてきた場合、トイレやお風呂など生活全般に支障がでてきます。

幼稚園や小学校に行くことを拒み大騒ぎになる場合は、適応障害というよりは、発達障害や分離不安障害という診断になることが多いようです。

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学生や青少年の場合の適応障害の症状

学生や青少年のケースの適応障害では、行為の障害として、まれに犯罪行為や違法行為をおこすこともあります。

それまでは物事の善悪をわきまえていたのに、精神的に不安定になってしまった本人にとっては、何が良くて何が悪いかなど、もはやどうでもよくなってしまっています。

ですが、周りの人に言われれば、それが悪いことだということは頭ではわかっているのです。

無断欠勤、破壊行動、違法行為など、主に青年期の適応障害はこのタイプが多いといえます。

このような適応障害の行動と病的な行為障害(非行)との違いのは、原因の元になったストレスがはっきりとあり、その出来事から3ヶ月以内に症状があらわれている点です。

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破壊行為の例

・ものを壊す
・学校の窓ガラスを割る
・公共施設への落書き
・動物虐待

無謀な行為の例

・売春
・飲酒運転
・スピード違反
・自分の身の危険や命に関わる行為

反社会行為の例

・凶器を持ち歩く
・窃盗
・万引き
・放火
・社会のルールに反する行為

迷惑行為の例

・騒音
・暴走
・ケンカ
・深夜の騒音

暴力行為の例

・家族や教師への暴力
・暴言
・家庭内暴力(DV)

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適応障害の子どもや学生の本人の気持ちは?

自分の行為が悪いことだということは、本人も頭ではわかっています。

しかし、ネガティブな感情が自分ではコントロールできなくなっています。

精神的なストレスがたまると、抑うつ、不安などの気分を変化させ、その影響が行為としてあらわれます。

泣く、叫ぶ、ふて寝する、というのも適応障害でみられる行為の例ですが、中には法に触れる違法行為に及ぶ子どもや青少年もいます。

環境に適応しようとしてがんばってみても、ストレスからくるネガティブな感情に気持ちが沈んでしまいます。

自分などいてもいなくてもいい人間、未来に希望はない、と自己評価が下がり、その感情に向き合わず、心の底にかかえ、無意識のうちに人生を投げてしまっています。

迷惑行為、アルコール依存や薬物依存など自暴自棄な行為、遅刻や早退、うそをつくなどのモラル低下、家事や仕事を放棄する人もいます。

場合によっては、ストレスの元になったいやな出来事を思い出し、怒りが爆発する事もあります。

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投げやり感

どうせ私なんて
こんな仕事なくてもかまわない
自己否定感や自己評価が低下し、行為の結果を考えない

焦燥感

イライラ
思い通りにならず、じれたりする

怒り

ムカつく
絶対に許せない
キレた!
自分はバカにされていると思う反面、バカにするな、自分を認めろ、という怒りもある

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◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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