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何が違う?適応障害と不安障害(パニック障害・強迫性障害・恐怖症)

適応障害と不安障害(パニック障害・強迫性障害・恐怖症・PTSD・全般性不安障害)は、似ている症状も多い精神疾患です。

適応障害と不安障害の間で、何が似ていて、どこが違うのか、についてもう少し詳しくみてみましょう。

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不安障害とは?

不安障害とは、かつて神経症と呼ばれていた精神疾患のことです。

病的な不安が高まり、日常生活に支障をきたすようになると、不安障害と診断されることになります。

この「的な不安」とは、誰もが持つような不安よりも程度が激しく、回数も多く、解決も克服もできない不安のことになります。

不安障害は、大きく5つに分けられます、

強迫性障害

強迫性障害とは、意味のない考えが頭に浮かび、取り払おうとする行動を繰り返す症状が特徴的です。

例えば、不潔が怖くて手を洗い続けてしまうなどの症状が代表的です。

それらの行動は、自分自身でも無意味だと頭では分かっているのですが、やめることが不安でやめられない、と感じられます。

恐怖症・トラウマ

広場恐怖

電車やエレベーター、雑踏の中など、逃げるに逃げられない場所でパニック発作がおこることの恐怖から、外出しないなど回避的になる症状です。

広場(アゴラ)とは、古代ギリシャ語のポリスが語源で、人が多く集まる場所の意味で、広場恐怖とは単に広いところが怖いという意味ではありません。

社交不安障害

人前で恥をかいたり、異常にあがって話ができないことを恐れ、不安や苦しみを感じる症状です。

赤面恐怖、書痙、手の震え、視線恐怖などがあり、いわゆる対人恐怖のことになります。

特定の恐怖症

高所恐怖、閉所恐怖、先端恐怖、犬が怖い、蛇が恐いなど。

パニック障害

動悸、呼吸困難、冷や汗、めまい、ふるえなどが突然おこり、死の恐怖を感じるほどの不安や恐怖があります。

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場合によって、現実感の喪失、コントロールを失う恐怖を伴うこともあります。

こうしたパニック発作の再発をおそれ、生活に支障をきたすとパニック障害と診断されることになります。

全般性不安障害

神経過敏な状態が半年以上続く状態です。

日常的なことを心配し、そのことばかりを考え、イライラ感、集中力低下、肩こり、不眠など心身に症状が現れます。

PTSD・心的外傷後ストレス障害

命に関わるような事故や災害、レイプのような体験が重大なストレスになり、その場面がよみがえって苦しむ(フラッシュバック)状態です。

神経過敏、イライラ、不眠、感情鈍麻などの症状もあります。

適応障害の不安を伴うタイプ

誰でも新しい環境に入る時には不安になります。

工夫や苦労をしながら適応していくのですが、それがうまくいかないと、不安感や抑うつ感を持ち続けたまま、職場不適応、不登校、ひきこもり、別居や離婚などに至ります。

適応障害の中には、軽いパニック発作のような症状をおこす人もいます。

これもいくつかの不安障害の症状と共通です。

適応障害の中の不安を伴うタイプは、漠然とした不安感があります。

死や災害、病気などを心配しすぎたり、神経過敏になって、社会生活が普通に送れなくなります。

ですが、この適応障害は不安障害というほどの症状ではありません。

軽いうつや不安がまざった感情で、その不安から呼吸困難に陥ることもあります。

抑うつと不安を伴うタイプの適応障害

また、適応障害の中には、心配と不安、気分の落ち込みが同時にあらわれ、生活に支障をきたすタイプがあります。

最初に身体の病気があって、入院中に心に影響がでてきた患者の大半が、このタイプの適応障害だという報告もあります。

◆この記事は、医療法人和楽会理事長、貝谷久宣先生執筆・監修の「適応障害のことがよくわかる本(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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