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自己愛性人格障害の治療方法:精神分析的カウンセリング

自己愛性人格障害/自己愛性パーソナリティ障害の治療方法の中で、中心的な方法はカウンセリングです。

精神科医や臨床心理士のカウンセリングを受けることで、患者本人は自分自身の考えや気持ち、自分の心について深く気づいていきます。

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自己愛性人格障害の治療方法はカウンセリング中心

自己愛性人格障害の治療では、カウンセリング中心で進めていきます。

患者さんの状態によっては、薬を使った薬物治療を実施するケースもありますが、患者本人が治療に取り組み、自己愛性人格障害を治すという気持ちがなければ、なかなか改善していきません。

自己愛性人格障害は、薬を飲めば治るものではありません。

そこで効果的な治療方法となるのが、精神分析的カウンセリングです。

精神科医、臨床心理士とのカウンセリングを通して、患者自身が自分の心に気づき、等身大の自己を受け入れることができるようになることを目指します。

実際のカウンセリングでは、カウチソファーのように長椅子に横になって話をする方法だけでなく、医師との面談、対話によるカウンセリング方法もあります。

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精神分析的カウンセリング

精神分析的カウンセリングは、古典的な精神分析の方法を活用した応用的なカウンセリング(心理療法)です。

医師や臨床心理士などカウンセラーが、患者の話に受容共感し、傾聴するだけでなく、積極的に質問して治療の方向性を決めていくこともあります。

自己愛性人格障害の患者さんは、今問題と思っていること、自分の考えや気持ち、悩みや課題などについてカウンセラーに話しましょう。

カウンセラーは、患者さんのことを肯定し、受容共感することから自己愛性人格障害のカウンセリングは始まります。

精神分析

精神分析とは、フロイト博士が提唱したカウンセリング手法です。

患者本人の考え方や行動に影響を与える原因となっている無意識の領域を意識化させる治療法です。

患者さんは長椅子などに横になって、リラックスした状態で、今の悩みや問題について思いつくままに話を進めていきます。

精神分析が進むにつれて話の内容はどんどんと変化してきます。

例えば、

みんなが自分の悪口を言う

医師も自分を悪く思っているのでは?

子供の頃いじめられた

誰も助けてくれなかった

自分は愛されていないと思う

精神分析を繰り返していくことで、患者本人が自分の心を客観的に見ることができるようになります。

また、精神分析の途中で、患者さんが子供返りしたり、子供のような行動をすることがあり、これを「退行」といいます。

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