自己愛性人格障害の心理は?理想と現実の自己イメージのギャップが大きい
自己愛が強すぎることが原因で対人関係でのトラブルが多い特徴があるのが、自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)です。
その自己愛性人格障害の心理について、いろいろと調べてみたのでまとめてみたいと思います。
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自己愛性人格障害の極端な2つの心理
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)の人の心理は、極端に2つに分かれています。
ひとつは理想の自分、もうひとつは現実の自分についてです。
自己愛性人格障害の人が描く理想の自己イメージは、完璧で有能、まわりの人から高い評価を得ている自分です。
それに対して、現実の自分については、無能で取り柄がない、ダメな自分です。
自己愛性人格障害の人が、理想の自己イメージを持てるときは、まわりの人からどう思われていようと、本人は万能感を感じ、自信満々、まるで自己顕示欲の塊のようにふるまえます。
しかし、現実が自分の思い通りにならないことが多くなると、理想の自己イメージからダメな現実の自分へと一気に急落してしまいます。
そうして自己愛性人格障害が「障害」として表面化してくるのです。
ありのままの自分を愛せない
自己愛性人格障害の人は、自己愛が強すぎるのですが、愛しているのは理想の自分であって、ありのままの自分ではありません。
本当の自分を認めることができず、自分自身を愛せないのです。
自己愛性人格障害の人の「自己愛」の対象は、才能にあふれ、万能な理想の自分であって、現実のダメな自分ではありません。
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そういう意味では、強すぎる自己愛の背景に、本当の自分を受け入れることができない、という心理が隠れていると考えられます。
また、自己愛性人格障害の場合、現実の自分を受け入れない感情から「離人感」を感じる人も多いようです。
離人感とは、自分が自分でないような感じ、実際に起きている出来事に対して現実感がない、などと感じることです。
理想と現実のギャップが大きい
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)の人の心理として、誇大な自分のイメージがありますhが、表面的には隠していてまわりの人からわからない例もみられます。
万能で活動的、自信に満ちあふれている理想の自己イメージと、臆病で取り柄がないダメな自分という現実の自己イメージのギャップが大きい点も、自己愛性人格障害の特徴です。
理想と現実の自分のギャップに気づき、現実以上に自分自身に対して無能だ、ダメな人間だ、と思い込み、自己愛が傷つき、さらに自己評価が低下します。
その結果、うつやひきこもりなどの症状としてあらわれるのです。
理想と現実のギャップが小さい場合は、社会的にも大きな問題を起こすこともなく、うまくやっていけるケースもあります。
ただ、心理的には、完璧な自己イメージという理想を持っている点では同じなので、中高年以降になって問題が表面かする例もあります。
まとめ
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)の人は、自己愛が強すぎる、といっても、必ずしも自分を愛している、自分が好き、ということではないようです。
理想の自分は好きだけど、現実のダメな自分は嫌い、その結果、自己評価が下がってしまい、精神を病んでしまうことにつながることも少なくないようです。
自己愛性人格障害の人にとっては、等身大の自分自身を受け入れ、認めることが大切なのかもしれませんね。
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