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自傷行為・リストカットをやめたい、克服するためには周囲の対応が重要

リストカットなどの自傷行為は、本人と周囲の関係の中で生じる問題です。

自傷行為(リストカット)を克服するためには、関係を見直し、おたがいによって良い立ち位置へと変わっていかなければなりません。

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回復はゆっくりと、おたがいにあせらず、あきらめないこと大切です。

本人にだけ変化を求めない

自傷行為(リストカット)からの回復には、長い時間がかかります。

その間、周囲の人と本人はかかわり合いを続けながら、少しずつおたがいに関係を改善していくのが理想的です。

多くの場合、本人は「自分の自傷行為は周囲の人に原因がある」と責めます。

また、周囲の人も「本人に改善を求めるばかりになりがち」です。

しかし、そもそも自傷行為(リストカット)は、本人と周囲や現実とのずれが少しずつ積み重なった結果に生じるものです。

その改善・回復には、本人も、そして周囲の人も、おたがいの人間関係を見直し、よりよいものに変えていく努力が必要です。

自傷行為(リストカット)の治療には周囲の対応が必須

周囲の対応がスムーズにいき、本人との関係が改善されてくると、医療機関での治療も軌道に乗ってきます。

周囲の人の対応は、自傷行為の治療にとっては基本になります。

周囲の適切な対応なくしては、治療は成り立たないのです。

本人の姿勢、周囲の姿勢はともに少しずつ変わる

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ですが、親や家族、恋人や友達など、身近な人と本人との関係改善は、すぐにできるものではありません。

ときに失敗し、ぶつかり合いを繰り返しながら、少しずつでも、お互いに良い関係を築くように変わっていけばいいのです。

本人の意識の変化

・周囲と適切に関わる余裕がなく、方法がわからない
・周囲の依存する気持ちが強い
・自分の行動の理由を人に押しつける
自分に確信が持てず、とるべき行動がわからないといった不安定な状態に陥っている場合がほとんどです。

↓↓

・自分の問題に気づき、向き合おうとする
・よい人間関係を保ち、協力したり手助けを求めたりできるようになる
・自分の行動に責任をもてるようになる
かかわり合いを続けるうちに、おたがいに少しずつ態度が変わっていきます。
これに伴って、関係が改善していきます。

周囲の人の変化

・リストカットをやめさせようとばかりする
・怒りや恐れにとらわれている
・心配しすぎたり、同情しすぎたりする
・過度に自分を責める
・相手を思いやる余裕がなくなる
リストカットに目を奪われ、必要以上に恐れたり、「おどされている」と怒りを感じるなど、本人を受け止める余裕がなくなっています。

↓↓

・落ち着いて対応し、自分ができることを冷静に考えられるようになる
・お互いの責任の中で協力できるようになる
・本人の力を強くするためのサポートができるようになる

適切な対応は治療に欠かせないものです。

自傷行為の治療では、本人と周囲がよい関係を築けないうちは、なかなか大きな改善は望めません。

その点で、周囲の人の対応は、治療の基本であり、治療の始まりでもあるのです。

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