環境や性格も原因になる?リストカット・自傷行為の要因
リストカットや自傷行為をする原因を、本人の性格か環境のどちらかだけ、と考えることはできません。
ですが、本人の考え方や性格、周囲の人との関わり方は、本人の気持ちを知るヒントになります。
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問題の原因を追及することは、しばしば、どちらか一方に責任を押し付ける事態を招きますが、責任を追及しても改善がもたらされることはありません。
原因を検討して、「それならば今後どうするか」を考えることこそ、意味があるのです。
リストカット・自傷行為の原因に、性格と育った環境の両方が関係する
リストカットや自傷行為をする人には「うつ状態になりやすい」「自己評価が低い」などのいくつかの特性があると指摘されています。
こうした特性は、本人のもともとの性格と、他の人との関わりや環境で育まれた部分の両方があり、はっきりと分けることはできません。
性格やものの考え方は、本人の生まれ持った傾向と、育った環境、経験などが複雑に影響しあって形成されていきます。
リストカットや自傷行為をする人によく見られる特性や性格には次のような性質があげられます。
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うつ的な気持ちにおちいりやすい
物事のよくない面ばかりに注目したり、マイナスの方向に考えたり、ゆううつな気持ちになったりする傾向があります。
自己評価が低い
うつ的な気持ちと関連して、すぐに「もうだめだ」「だから自分には価値がない」など、絶望的・自己否定的な気持ちを抱きます。
衝動的な行動パターンをとりやすい
気持ちが高ぶったときにとっさに行動を起こしてしまうなど、自傷行為以外にも衝動的な行動に走ることがあります。
(例)
・買い物を繰り返す
・薬物の使用
・派手な異性関係
環境もリストカットや自傷行為の要因となる
リストカットなどの自傷行為の背景には、周囲の人々とのかかわりの問題、対人関係や人間関係が関係している場合がよくあります。
周囲の人と本人の関わりが薄くても、逆に過剰であっても、さまざまな問題が生じることがあります。
期待が過剰な場合
本人は周りの期待に応えようとして、期待されることがプレッシャーになってしまう。
勉強の成績やスポーツでの活躍など、周囲が過剰な期待を寄せると、本人にはそれが強いプレッシャーとなってのしかかります。
関わりが薄い場合
周囲の人とのかかわり合いが少ないと、対人関係をつくる機会が少なくなり、良好な人間関係を築いて様々な場面に対応する経験をつむことができません。
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