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統合失調症の治療薬による副作用の症状ってこわいの?

見えるはずがないものがみえてしまう「幻覚」や、聞こえるはずのない音や声が聞こえてしまう「幻聴」、普通の人からすれば常識からかけはずれた考え方や思考をしてしまう「妄想」など、通常の生活をおくることが困難になってしまう精神疾患(精神病)の統合失調症において、治療の際には薬を使用した薬物療法が行われることが一般的です。

薬を使用する薬物療法で治療していくにあたって、統合失調症の患者本人やその家族にとって気になるのは「薬の副作用」です。

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統合失調症で使用する薬の副作用の症状にはどんなものがあるのでしょうか。

統合失調症の治療薬には副作用があるの?

統合失調症の治療で飲む薬には、多かれ少なかれ副作用があるものです。

もし、まったく副作用のない薬があればそれはとても素晴らしいことなのですが、実際にはなかなか難しいものです。

薬の種類や薬を飲む量が増えれば、副作用の可能性も高まります。

しかし、副作用が少ない場合や、副作用の症状よりも作用が勝っている場合は、その薬を飲み続ける意味があるともいえます。

統合失調症の治療薬による副作用の症状

統合失調症の治療で使用する抗精神病薬の副作用には、と錐体外路症状(すいたいがいろ)呼ばれるものがあります。

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錐体外路症状(すいたいがいろ)とは、パーキンソニズム(手が震える・ヨダレが出るなど)、急性ジストニア(首が斜めに傾く・眼球が上を向くなど)、アカシジア(じっとしていられない感じが続くなど)が主な症状です。

また、他にも副作用の症状として、抗コリン作用というものもあります。

抗コリン作用とは、口が渇く、尿が出にくい、便秘、起立性低血圧などが主な症状です。

その他にも、体重が増える、太る、血糖値の上昇、性欲減退、生理不順といった副作用の症状がみられることがあります。

治療薬による不快な症状は我慢せずに、医師に相談して早めに対応してもらいましょう。

統合失調症の治療薬の副作用まとめ

錐体外路症状(すいたいがいろ)

【パーキンソニズム】
・手の震え
・筋肉の収縮
・動作緩慢
・よだれがでる
【急性ジストニア】
・首が斜めに傾く
・眼球が上を向く
・ものを飲み込みにくい
【アカシジア】
・じっとしていられない感じが続く

抗コリン作用

・口が渇く
・尿が出にくい
・便秘
・起立性低血圧

その他の副作用

・薬物アレルギー
・吐き気
・下痢
・めまい
・体重増加
・生理不順
・血糖値の上昇
・性欲減退

◆この記事は、東邦大学医学部精神神経医学講座主任教授、東邦大学医療センター大森病院メンタルヘルスセンター長である水野雅文先生執筆・監修の「ササっと分かる統合失調症(講談社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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